イタリアが世界でも有数の生産国とは意外でした。
一日一個それを食べると医者が青ざめるという諺が示すように、それほど体にいいと。
アジアからヨーロッパ、イタリアへ伝わって来たと言われるりんご、
イタリアではその数何と2000種以上にも及ぶそうでもの凄い数です。
語源は古いギリシャ語で「甘い」とか「やわらかい」という意味を持つ言葉。
その時代のりんごはどんな風だったのでしょう。
生産者や販売側の様々な努力のおかげで一年中食べることが出来るりんごですが、今がまさに旬!
青空市場やスーパーに行くと最低でも5、6種類のりんごが店頭に並んでいたりするので、
時には迷うこともあります。
しかしここはイタリア、対面販売がまだまだ根強いお国ですから、
「生で食べるの?それともトルタにするの?」と、
このシャツにはこのネクタイがいいんじゃない?とシャツ屋さんのコーディネーターのように
“みつくろって” くれるわけでこれがまた楽しい!
各学校は、12日月曜日から新しい年度がスタートしした訳ですが、
近頃は学校給食でりんごが出ることもあるようです。
果物を食べる子どもが少なくないとのことで州のバックアップです。
小さくカットされてミニサイズの袋にパッケージングされてそれをおやつに出す学校もあります。
おやつにりんご、これは中々いいプロジェクトではありませんか!
いつもの八百屋の若旦那さんに「焼きりんごに合うりんご下さい。
あの~オーヴンどれくらいの温度だといいんでしょうかねえ」と質問したら、
その若旦那「ちょっと待ってお袋に聞くから」と。
そしたらレジで会計を待っていた80歳位のご婦人、「150度くらいじゃないの?1時間位ね」
私「1時間もですか?」。
狭い店内なのでそこに居合わせたお客さん5、6人の間では
「あなたどれくらいの温度でやる?」
「私焼きりんご作ったことないわ」
等と八百屋さんの店内は焼きりんごの話題一色に包まれます。
口コミ社会のイタリアならではの風景、ネットで調べることもまた教科書も必要ないのです。
そこに居合わせる人達みなが各々言いたいことを言うので
時にはややこしくなることもあるのですが(笑) イタリアはこうでないと!
料理がお得意のパオラさん、ジャムにするのはコトーニャっていう種類がいいんだけれど、
これがね、固くてカットするのが大変なのよ~。
何げない会話の中で色々と教わることが多いわけです。
りんごをよく洗って芯をきれいに取り除く道具を使って、
好みでシナモンやハチミツをかけてオーヴンで焼きます。
出来上がったばかりの焼きりんごならジェラートを冷めたものには
生クリームを添えるとまた一段とおいしくなります。
このあたりは自宅でキーウィを栽培している人が結構いるのですが、
まだ未熟なキーウィをビニール袋に入れ、その中にりんごを1個加えて口を閉じて
数日放置しておくとキーウィの熟成を促すこれ我が家でやってみたら本当にそうなりました。
また、玉葱を甘辛く煮て肉料理の付け合わせにする時に使ったり、
ザウアークラウトを調理する時に加えたりと果物のりんごは調味料替りにもなります。
市場に出回るものは温度が1度から3、5度の間で湿度が59~68%に保たれる所で保管されるため、
季節が過ぎてもりんごが食べられるのだそうです。
ビタミンA、B1、B2、B6、C、またフラボノイド、ペクチンを含むので
健康はもちろん美容にもいいという訳です。
りんごパックもあるそうですよ(これはまだ試したことがありませんがいつかトライせねば!)
いつの時代も変わらない人気のイタリアのスクーター、
ヴェスパの昔のコマーシャルのタイトル: “ヴェスパに乗る人はりんごを食べてる” /
りんごを丸かじりする時のあの音とヴェスパのエンジン音には共通点があるそうです。
ほほぅ~、、、。