ダッチウエストジャパン製品カタログ
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 VCG社は、北米一の規模を誇るストーブおよびファイヤープレース(暖炉)のメーカーです。その中でも120年近い歴史を誇るマジェスティック・ブランドは、まさにアメリカ産業史の主流をたどってきたということがおわかりいただけるでしょう。 1894年、ウイリアム・チャペルとジョージ・チャペルという兄弟が、ミシガン州のモレンチという町で家内工業を始めました。これがマジェスティック社のはじまりです。おりしも、ヨーロッパは帝国主義のまっただ中。日本は明治の建国の最中で、日清戦争がおこったところでした。アメリカ合衆国も、独立を勝ち取った後の、やはり建国のまっ最中で、自動車の大量生産の草分けであるT型フォードが登場したばかり。大工は、板や梁の寸法を測り、石工はこつこつとレンガを削り、水夫は甲板を洗い、靴屋は台に腰掛けて靴を作り、母親は縫い物や洗濯にいそしんでいた時代です。 世紀末を経て迎えた1907年。チャペル兄弟は輸送の便利さなど、戦略的な便宜を考慮し、会社をミシガン州の南、インディアナ州のハンチントンに移しました。そこでお客さんの要望によく耳を傾けながら、アメリカで最初の「できあい」の工場製ファイヤープレースを作り始めたのです。それまでファイヤープレースといえば全てが手作りの暖炉でした。それを、大量生産時代を見越したチャペル兄弟は、大量生産が可能な「工業製品」として作り上げたのです。アメリカで常にトップの人気を誇る工業製品としてのファイヤープレース 現在、北米だけで毎年300万台以上もの需要があるハース産業は、マジェスティック社が創り上げた、といっても過言ではありません。新しい産業としての兄弟の商売は、国の人口増加や技術的な進歩とともに伸び続けます。時代をリードしていくことは、マジェスティック社の宿命だったのかもしれません。1995年、マジェスティック社は企業買収という新しい形のビジネス展開により、カナダ最大手のハース会社CFM社と合併。さらに2008年にMHSC社(現VCG社)がCFM社を合併したことにより、マジェスティックは北米一のハースメーカーの一員となったのです。 このようなビジネス展開により、合理化が進み、マジェスティック製品のラインアップや質はさらに競争力をつけました。また、この合理化により、仕入れコストなどさまざまなコスト削減も実現し、消費者に還元することができたのです。 現在、オペレーションの本部と製造工場はケンタッキー州のパリスにあります。研究・開発部門では、優れた、効率の良い、据付の簡単なストーブやファイヤープレースを生産するための研鑽を重ねています。 私どもダッチウエストジャパンでは、営々と培われたマジェスティックの薪暖炉を日本の皆様にご紹介することを誇りに思っております。是非一度マジェスティックの薪暖炉をご覧いただき、その優雅さに触れていただければと存じます。新たなビジネス展開で北米一のハースメーカーにハース製品ブランド“マジェスティック”Woodburning Fireplaces Catalog薪暖炉

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