ダッチウエストジャパン ストーブカタログ2017
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その昔、初めて火をおこすことを知った人類は、夜の深い闇を照らす火の光と温かさに、どれくらい強い喜びを覚えたことでしょう。現代に生きる私たちが薪ストーブの火に憧れを抱くのは、遠い昔に火を誕生させたときの、喜びの記憶が無意識に呼びさまされているからかもしれません。電力のコストやガス排出による地球温暖化が問題視されている今、薪ストーブは電気や石油暖房の使用をおさえられる“エコ的”燃料として考えられています。薪ストーブの燃料となる薪は、ご存知の通り木を利用しています。木は成長の範囲内で半永久的に再生可能な資源。間伐や下枝の整理といった森林の管理、木材の使い端を薪にすることは資源の有効活用と言えます。木を燃やすとCO2(二酸化炭素)が発生するほか、老木になるとCO2を多く排出することもあると言われています。しかし、木は成長過程でCO2を吸収するので、ライフサイクル全体で見ると大気中のCO2を増加させないとみなされています。大きくなった木を切り、苗木を植林する。これは、「森林と人間の共存」のスタイルであると言えるでしょう。3

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