ダッチウエストジャパン ハースアクセサリーカタログ2017-2018
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ルールの「鋼」強靭な柄「ヒッコリー」刃先こそ名品の証 ヴッパータールは、ドイツ最大の人口と工業生産額を有するノルトライン・ヴェストファーレン州にあります。ルール工業地帯の良質な鉄の供給を受けて、職人の町として内外に名を馳せています。すなわちルールの上質な鉄が存在しなければ、この強靭な斧も存在しなかったことになります。 鉄はアイアン(普通の鉄)と、スチール(鋼)に大別され、少なくとも強靭な斧の生産には、鋼の存在は不可欠です。ルール炭田産の石炭が不純物の混じりが少なく、コークスになる高品質の石炭であったことから、世界から選りすぐりの良質な鉄鉱石がルール一帯に集結しました。鉱石の運搬を可能にしたのは、ライン川ほかヴッパー川などの水運で、製品を世界各地の消費地に輸出できたのもこの水運があればこその話。かくして、ルールの鋼の伝説が始まりました。 世界一の厳しさといわれるドイツ工業規格(DIN)の厳格な基準に従って製造されており、ヨーロッパで最も権威のあるレムシャイト試験研究所で安全検査を行っています。その合格の証としてVPA/GSマークが付けられています。 他社製の斧とヘルコ社製の斧に、ハンマーで一撃を加えてみました。他社製の斧は潰れ、ヘルコ社製の斧は潰れません。斧はナイフの様に切れる必要性がなく、鉄の刃の質量が重要なのです。このハンマーの一撃は、堅い木を何度も割った事と同じ意味を持ちます。 Helko社製の斧の柄は、ヒッコリーの心材が用いられています。最強の強度、衝撃に対する抵抗力、粘り、曲げる力に対する反発力が特徴とされています。 スキー板や、ドラムのスティックや、体操の平行棒などのバーなどにも使用されていることは、この木材の特性を見抜いた用途といえます。VPA/GSマーク「ヘルコ社製」斧の刃先打撃後「他社製」斧の刃先打撃後160余年の歴史とプライドにかけて。ルールの「はがね」無くしてドイツに繁栄なし。斧の最高峰ブランド「Helko」がヴッパータールの地に生まれ育ったバックボーン。いつまでも同じ切れ味を永く保ち、研ぐ事を忘れさせる。 いまでこそ、世界市場に於いて、斧の名品、トップブランドとして君臨するHelko社ですが、その歴史を辿ると、ドイツの職人の街・ヴッパータール市の小さな鍛冶屋にまで遡ることになります。1844年に創業された、Helsperツール製作所が、そのルーツとされています。Helsperツール製作所は、創業後僅か数年にして、ヨーロッパで木工業向けの高品質ツールメーカーとして名声を博し、その名は、世界各地のユーザーへと広がることとなりました。 Helkoという名は、1930年代初めに、Helsperツール製作所の創業者Helsper(ヘルスパ一氏)が共同経営者として、Kothaus(コットハウス氏)を迎え入れたことに由来します。それぞれのイニシャルを組み合わせたhel・koが社名となったのです。その時から現在に至るまで、Helkoという名は変わることなく、世界市場で最高品質の斧のブランド名として確立されてきました。1960年代に入り、Helko社は、すぐ近所にあったCarl Helsperツール製作所を買収することになります。それ以来、登録上の正式会社名称は、helko-werk,Carl & Aug. Helsper GmbH &Co. KGとなりました。Helko社は、ドイツ国内、ヨーロッパはもとより、森林を有し、薪を必要とするほとんどの国に輸出され、信頼のブランドとして流通しています。Helko社の歴史斧が振り下ろされ薪を射抜く際にかかる負担に一切動じない、最強の強度をもつ柄。ゾーリンゲンの名品優れた斧たち頭筋刃末刃先刃元腹(ブレード)(ハンドル)刃柄柄肩柄背柄首握り握り突起革紐握り先端とも、斧が宙を舞わぬよう、人間工学に基づいた形状になっています。安全に作業するため、グリップが離れ、斧が宙を舞わないように、手に一巻きします。頭頂部あるいは台尻ともいいます。この部分を強打したり、ハンマーの代用として使用してはいけません。握り突起革紐頭BRAND HISTORY l HELKO5

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