まずは操作方法のイメージから
ダッチウエストの薪ストーブは使いやすさを考えたものばかり。とはいえ、いったいどんな操作をすれば良いのかはわかりませんよね。一番おすすめしたいのは、薪ストーブの販売店に出かけて、実際に使い方をレクチャーしてもらうこと。ただ、その前にどんな手順があるのかを知りたいという方のために、ここでご紹介します。
着火前に用意するアイテム
あなたが薪ストーブを入れたい一番の目的は何ですか? 「暖房のため」「炎を眺めたいから」「クッキングを楽しみたい」など、さまざまな希望があるはずです。炎を眺めたいのに、その場所から炎が見えないようでは、せっかくの薪ストーブライフが楽しめません。薪ストーブクッキングを楽しみたいならキッチンやダイニングの近くに、炎を眺める暮らしをしたいなら家族の集まるリビングに、など、プランニングでは、ぜひあなたの思いを伝えてください。
運転の手順
〜フェデラルコンベクションヒーターの場合〜
新品のストーブに火を入れるとき、必ず行わなければならないことがあります。それは「慣らし焚き」。鋳物は急激な温度変化を受けると破損する場合があるため、慣らし焚きにより鋳物を徐々に熱に慣れさせる必要があります。慣らし焚き終われば、あとは、通常の運転手順に従って操作するだけです。
COLUMN|バイパスダンパーの役割
バイパスダンパーを開けておくと、着火時の不安定な燃焼がパワーアップして早く安定した燃焼が得られます。また、薪をくべるときにドアを開けても、煙や火の粉が室内に流れ出すことがありません。
●灰受けドアは絶対に開けないでください。火力が非常に強くなり、本体を傷める原因となります。
●使い始めの数回は、ストーブ本体や煙突から煙と臭いが発生します。これは、塗料が加熱され焼きつくことにより発生するものです。窓を開け、部屋を十分に換気してください。
STEP1 着火
●バイパスダンパーを閉めてから、すぐにエアーコントロールレバーを絞らないでください。煙が多く発生し、異常燃焼することがあります。
●バイパスダンパーを閉める際は、ハンドルがロックするまで、しっかりと回転させてください。
STEP2 薪の補給
●各ドアを開ける前には、必ずバイパスダンパーを開けてください。
●薪を補給 してすぐにバイパスダンパーを閉めないでください。煙が多く発生し、異常燃焼することがあります。
STEP3 消火
薪ストーブは、電化製品のように瞬時に消火させることはできません。薪がすべて燃えきったときが消火となります。消火させるには、エアーコントロールレバーを絞り、給気を遮断してください。ゆっくりと燃え尽き、消火します。
STEP4 灰の処理
灰受け皿の灰は定期的に処理してください。炉床の灰はすべて取り除かず、2~3cmほど残すのがコツ。灰を残すことによって次の着火がしやすく、また、断熱効果もあるので炉床の保護につながります。
COLUMN|灰はガーデニングや家庭菜園で活用
木を燃やして残る灰は「木灰(もっかい)」と呼ばれ、良質な肥料として昔から使用されてきました。リン酸、カリウム、カルシウムのほか、植物が必要とするさまざまなミネラルを豊富に含み、土壌をアルカリ性に矯正する働きがあります。薪の灰は自然にやさしい天然の肥料! ガーデニングや家庭菜園で活用してみてはいかがでしょう。
●灰の処理は、火が消え、完全に冷えてから行ってください。
●取り出した灰は、フタのついた金属製容器に入れ、屋外で保管してください。また、可燃物との距離は十分確保し、不燃材の上に置いてください。