エミリー・ヒラリーのルポ | Dutchwest Japan / ダッチウエストジャパン


    エミリー・ヒラリー・るりこのルポ


    Reportage


    るりこさんのイタリア便り

    わたなべ るりこ
    るりこ
    ZARINAイタリア駐在スタッフ
    イタリア各地を訪れたり、ZARINAで淹れた
    エスプレッソで作るお菓子のレシピをご紹介します。
    1. あ~ヴェネツィア!

      2017年10月12日るりこさんのItaly便り

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      駐車場を出て’PEOPLE MOVER’に乗り、

      終点の’PIAZZA LE  ROMA’を出るとゾロゾロ人だかり、

      最近は豪華客船から降りたつ人も多いので、

      ‘SANTIAGO CALATRAVA’ が設計した橋’PONTE DELLA COSTRUZIONE’ は

      一気に人の山に変化を遂げる。

      かと思いきや、一瞬その山は消え去って目の前に運河が広がってくる。

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      「あ~、ヴェネツィア(=ベネチア/ベニスに やって来た」という実感が湧く瞬間だ。

      ヴァレンシアからやって来たマッシモの友人。

      彼にとってはもう3度目のヴェネツィア。

      私には嬉しい彼からのリクエストだ。

      「何度訪れても毎回新しい発見がある」それがヴェネツィアの魅力だ。

      知人は “ヴェネツィアを究める講座” に数年前から通い、

      時々ヴェネツィアを訪れては講座で教わったことを復習するそうだ。

      木製のボートが美しい。

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      まだ、朝の太陽が水面に映ってキラキラ眩しい。

      さあ、今回も歩くぞ!

      前回は友人カップルと一緒に訪れたのだけれども、

      その時友人は素敵なブーツを履いていた。

      お洒落が大好きだから言うまでも無いのだけれど、

      普段余り運動をしない彼女は予想通り途中でヘトヘトになって随分休憩したっけ、、、。

      勿論タクシーもバスも通らない。

      頼りになるのは自分の足のみ!

      この町に仕事でやって来る人は大変だ。

      歴史あるホテルも小さなホテルもシーツや枕カバーは業者に頼む。

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      その業者は運搬用の車なんて使えない。

      ギリギリの所まで、ボートか車でやって来て、あとは手押し車で運ぶのだ。

      その業者は運搬用の車なんて使えない。

      大きい声で叫ぶように

      「すみませ~ん、ちょっと通りますよぉ~!!」と

      足を止めることなく前へ前へと進んで行く。

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      ちょっと疲れたらひと休み。

      ここはヴェネツィア、バッカリを忘れちゃいけない。

      プロセッコと鰯のヴェネツィア風マリネ(サルデインサオール)で元気をつける。

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      高級なカメラを首からぶら下げて世界中から観光客がやって来る、

      その観光客が歩くちょいと裏通りにはその町に住む住人の洗濯物が干してある。

      両極端なこの光景がとても好きだ。

      “1600歳”にもなるこのヴェネツィア。

      その昔、侵略者から逃れるにはもってこいの地形で、

      ヴェネト人が少しずつ建設していった魚の形をした街。

      ヴェネト州内で薄く加工されたオーク類と松材の杭を舟で潟まで運び、

      そして潟の底までぎっしりと杭を突き刺し、

      その上に石材の板を何層にも重ね家づくりの土台としたそうだ。

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      今回は友人の情報もあり、ちょっと高い所からヴェネツィアを見物してみた。

      ん~いい眺めだ。

      柿色や薄い茶色がかった瓦の屋根がまとまると絨毯のように見え、

      そこから数えきれないほどの鐘塔が点在して見える。

      そこに小さいけれど、随分と存在感のあるテラスが見えた。

      「うわ~贅沢なテラスだ。」

      ヴェネツィアのど真ん中!

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      トラットリアに辿り着いた時はもう、午後2時半を回っていた。

      随分とお腹が空いたはずだ。

      小さな帽子という名前のパスタ(CAPPELLETTO)、

      中には鱸がぎっしり入っていて、

      上にはスカンピのソースがたっぷり。

      いつもならそれで十分のはずだけれど、その日はその2倍の量が食べたいくらい空腹だった。

      ワインも回って4人共にい~い気持ち。

      近くには小学校があり、授業を終えた子ども達が元気にテーブルの隣を駆けて行った。

      2009.JPG

      ZARINA


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