野原が真っ白に凍ったり、そうかと思えば、日中の気温が14、5度まで上がったりしながら、
少しずつ春に向かっていることを実感します。
季節の変わり目は、体調も崩し易いもの。
皆さん、風邪などひいていませんか~?
イタリアでは風邪をひいたら、ホットミルクで温まって、即、寝ることに限るなんて皆言います。
中にはホットミルクにグラッパ酒も混ぜて、なんて人もいますが(笑)。
風邪の予防にも、やっぱり美味しい野菜を食べたいもの。
美しくて美味しいラディッキオロッソは、トレヴィーゾ県の代名詞とも言われる、冬野菜。
トレヴィーゾのラディッキオロッソは、根元は白く、葉先にかけて燃えるような赤から赤紫の
グラデーションが色鮮やかな、上にヒョロンと曲線を描く様にしなやかに伸びた、長い葉が特徴。
冬の花とも呼ばれる通リ、姿形も実にエレガント。
老化防止を助けてくれたり、鉄分やカルシウムも豊富ですから、女性にとって大の味方!
大いに食べたいところです。
チコリの仲間ですからちょっとほろ苦いのですが、本当に美味しいのは甘みさえ感じるくらい。
調理すると、あの綺麗な色はあせてしまいますが、
色も楽しみたい時は他の緑色の野菜と合わせてサラダにします。
これがとっても綺麗で、益々食欲をそそられます。
味付けはオリーヴオイルと塩、酢だけといたってシンプル、
ラディッキオロッソの味が更に引き立って、また歯応えも楽しめます。
また、炭火焼きが素材の味がひきだされて最高に美味しいのだけれど、
それに劣るとは言え、家庭では、オーブン焼き、
または、グリル式のフライパンで調理しても美味しいのです。
1センチ位の厚さに縦にカットしてオーブン、又はグリルに並べ焼くだけ。
食べる直前にオリーブオイルと塩をかけていただきます。
「えっ?!それだけ」って?、ハイ、これだけです。
これが究極の美味しい食べ方です。
トレヴィーゾ/TREVISOのドッソン/DOSSONという、人口わずか6,000人の小さな小さな町、
ここでは毎年1月末か2月初めに、ラディッキオロッソ祭が開かれます。
冬の収獲祭は中々少なくて、これまで調査も甘かったのでチャンスを逃していましたが、
今年はドンピシャリ!会場内では、新鮮なラディッキオが、計りにかけられてどんどん売られていきます。
贈り物用にと、箱入りもあります。
リゾット、クレープ包み、パスティッチョ(ラザニア)、セコンドにバッカラも食べて、
付け合わせには、ラディッキオの炭火焼きとフライをチョイス、
当然のことながら、私たちの胃袋は悲鳴をあげてましたが、折角のお祭ですからね、
ジーンズのボタンを外したり、ベルトをゆるめたり、いくらでも調整可能!
レストラン会場は、大きいテーブルに、相席で座る仕組み、
お隣に座った地元に住むご夫婦、場内に出店していたお肉屋さんを指さして、
「ほら、あそこで売ってるラディッキオ入りのサルシッチャ(ソーセージ)、
ほんと美味しいのよ~!買って帰るといいわ。」、ハイ、そうしましたよっ。
地元の人は、土地の美味しいものを知っていますからね。
新鮮でその通りでした。
心残りはラディッキオ風味のビールを飲めなかったこと、
食後にそれを知ったのでした。
それはまた、次回のお楽しみということで。
それにしても、極上のオリーブオイルと塩だけで味付けた、ラディッキオロッソの炭火焼き、
魯山人もきっとお好きであっただろうなあ、、、。