あちらのお宅、こちらのお宅もオレンジ色や真っ赤、
一重咲きに八重咲きと、薔薇の季節がやってきました。
お花屋さんで売られている高貴な雰囲気を漂わせる薔薇と違って
庭に咲く薔薇には又別の魅力があります。
いつものことながら散歩の途中、よそのお庭を拝見させていただいております。
そして
我が家の木苺も実をつけました。
ポストにドッサリと投函されるスーパーのちらし、
いつもならそのまま捨てる事が多いのですが
今回はあるものがちょっと気になって、取って置きました。
今月5日(金曜日)から始まった世界的にも有名な自転車レース、
ジーロディターリア/ Giro d’Italiaのトップスポンサーとなったスーパーマーケットのものです。
ジーロディターリア/ Giro d’Italiaとは、毎年5月に開催される自転車プロロードレースのことで、
今年は28日(日曜日)までの間休息日3日間を含む約3週間繰り広げられます。
1チームにつき9人の選手から構成された全22チームで、
21ステージ(= 区間)全行程何と3572.2kmもの道のりを走行する過酷なレースです。
初日はシチリア島の北西に位置するサルデーニャ州のアルゲーロからスタートしました。
サルデーニャ州、シチリア州、カラーブリア州、プッリア州、アブルッツォ州、
緑の心臓と呼ばれているウンブリア州、エミーリアロマーニャ州、ピエモンテ州、
ロンバルディア州、トレンティーノアルトアーディジェ州、フリウーリヴェネツィア州、
ヴェネト州と北上しそして最終日はロンバルディア州の州都ミラノへとゴールします。
夫と「アルゲーロってどこにあるの?!」と。
サルデーニャ州のアルゲーロは別名小さなバルセローナとも呼ばれるそうで、
なるほどこのコムーネの市旗はスペインの国旗の色取りと同じ赤と黄色をあしらったものです。
地名は何と海草に縁るとか。
州都のカッリアリに友人が住んでいるにもかかわらず、
私達はまだサルデーニャに行ったことが未だかつて無いので、
テレビ観戦によってちょっとした旅気分を味わえるという訳です。
お察しの通り、ジーロディターリアは何も自転車競技ファンのものだけでは無く
色んな視点で楽しめるレースだと自負しております。
こちらは、ザリーナのサルデーニャブルー!
さてあのスーパーのちらしのお話ですが、
今年で100回目を迎える記念すべき大会のロゴ入りのティーシャツや
何故かビーチサンダル等様々広告掲載されているのですが、
実はそれより興味深いのは各ステージ毎の名産物がセール価格で掲載されているのです。
何でもこのスーパーの担当者が全国を駆け回って直接交渉し、
そのスーパーのオリジナルラベルにしてもらったものもあるそうで、
中々良い企画ではありませんか!
ちょっと出遅れてスーパーに行ってしまったもので、
お目当てのカラザウという薄~いパリパリのパン、うわ~久しぶりだなぁ~!と
ジーロディターリアの選手を気どってママチャリのペダルを漕いで買いに行ったら、売り切れ!
カラザウというサルデーニャの方言で呼ばれるパンの一種で食べると歯応えが良く
そのカリカリっと言う音から”音の鳴る紙”という異名もあるそうです。
それにしても悔しいなぁ、売り切れとは。
トホホ;やっぱりイタリア人は皆な食いしん坊だから、私と同じ発想で
「ヴェネト州(=イタリア北東)に住んでいても、お手軽に憧れの避暑地サルデーニャの名物が食べられるぞ!」
と皆急いでスーパーへ駆けつけたのに違いありません。
それじゃぁと気を取り直してプーリア州のマリターティというパスタと
ウンブリア州のノルチァの生ハムをと思ったらそれも売り切れでした。
ここでガックリ来てはなりません。
ひっそりと数箱残っていた、第十六ステージ(ロヴェッタ-ボルミオ間)の
カルナローリという種類のリゾットにして美味しい米と
第十七ステージ(カネゼイ-ヴァルディファッサ)の区間お勧めの
ムレートゥルガウという白ワインをゲットいたしました。
肝心なレースの方ですが、12日(金曜日) の第七ステージは
世界遺産でも有名なアルベロベッロを通過しました。
トゥルッリという尖んがった屋根の伝統的な建物で有名な町です。
テレビカメラには郊外に建つ観光化されていないトゥルッリが映し出されて、
長閑かな景色と猛スピードで走る選手の姿が反比例して、
画面の奥からその雰囲気が伝わってきます。
自宅の屋根に上ってカメラに向かって手を振る人もいます。
男性やロードレースファンと違う目線で観戦するのも中々面白いもので、
上空からの映像がスローモーションで繰り返し放映され、
よく見ると他のチーム選手を業と倒したり妨害するなんてことも多々あって、
サッカーの試合ではよく見る光景ですが、
まさかペダルを踏みながらそういう行為もあるのかとちょっとビックリしました。
勿論ドーピング等も含めてそれはチームとしてもダメージに繋がり、
逆に不正行為が最も少ないチームにはフェアプレー賞なども設定されています。
あくまでも個人競技なのですが、9人で編成された1チームの中で
メインとなる選手をバックアップする選手がいてサポートしたりアシストしたり、
ですからテレビ中継を見ているとこんな風景も見ることが出来ます。
サポート車から身を乗り出して、選手の体に巻きつけているのは、
特別な栄養ドリンクが入ったボトル、しかも1本だけでなく何本も!かなり重そうです。
これぞ正しく縁の下の力持ち役です。
日本人のスポーツ記者の方によるサイトもあるようですよ。
オフィシャルサイトはこちらです。
どうぞご一緒に観戦気分を楽しみましょう!
せっかくの第100回大会ですから!!