ヴェネト州はヴィチェンツァ県のトリッシィノ、この村を車で走るとこの看板がいたる所に目につきます。
スプマンテ/ドゥレッロの葡萄畑が広がる地帯です。
ここでニョッキ祭りが開かれました。
各地で収獲祭りがまっさかり!
野菜畑のソース、ヴィチェンツァ鱒、ウズラにビート、きのことスペックのトマトソース、
ミートソース、ラディッキオとパスタサラード、トマトソースセージのバター風味、
地元産黒トリュフ、どれを選んだらいいのか目移りします。
ニョッキは茹でたジャガ芋に小麦粉を加えて練り込み、
一口大に成型したフレッシュパスタの一種です。
パスタ生地そのものに茹でた野菜や汁を混ぜ込むものもあり、
また全粒粉を使ったものとその種類はかなりなものになります。
長靴の形をした地形のイタリアは気候の影響もあって郷土料理はバリエーションに富んでいますが、
ニョッキもそれ同様。
その中で特にジャガ芋を使ったニョッキが現代では一番メジャーなようです。
ジャガ芋が熱過ぎると小麦粉を入れ過ぎて粉っぽくなってしまうし、
ニョッキに適したジャガ芋を選ばないとあのモチモチ感が出なくなってしまうし、
シンプルだけれどこれが中々奥が深いひと皿なのです。
オーダーシートに欲しい皿数を記入し、レジで代金を払ったら注文カウンターで番号札を提示します。
大きな特設厨房にはたくさんのコックさんやアルバイトさんパートさんが軽快なテンポで作業を続けます。
そのおかげでそれほど待たずに注文したものがトレーで出てきます。
ワインは別のカウンターで受け取って、、、と。
さ、席に着いたら「いっただきま~す!」
フォークでスッとさして口の中へ、、、
ニョッキ独特の歯応えとじゃが芋の自然の甘味、
それに鱒のソースがからんでうふぁ~、し、あ、わ、せ。
「もしからしたらさびしい量かもね」と二人で三皿注文。
いらぬ心配をしたがために銘々のひと皿を食べたら結構お腹いっぱい!
ここではいていたジーンズのボタンをゆるめて別の皿へ突入!
あら、いけるじゃない。
完食です!
収獲祭となるとおなじみの出店、手作り製品が目につきます。
こちらは田舎風の手編み篭
ヘーゼルナッツやりんごを家族総出で売る店も。
買って翌日食べたら小ぶりなんだけれどりんごの粗朴な味がしっかりと伝わってきました。
とても気になったのは、三つ編パン、
その名の通りパン生地が赤毛のピッピの髪の毛のように編まれて膨らんだほんのり甘いパン、、、
これを売っているおじさんがいましてね、これがまたお喋り好きなの。
「ぜ~んぶ手作りだよ!
小麦粉も卵も酵母菌そしてバターもぜ~んぶ我が家かもしくは近所で作っているものばかりだ。
うちの母ちゃんと娘が焼いてんだよ。
俺は仕事ぶりが悪いっちゅうんで、外で売ってこいと追い出されたんだ、ハハハ」
ってな具合。
いやいや、これだけ愛嬌いいんだから、「営業」にまわされたんでしょ。
カフェラッテと一緒に翌朝の朝ご飯に。
自然のほんのり甘み小麦粉の旨さがが口いっぱいに広がって、
無駄なものをいっさい加えていないシンプルな美味しさ。
約1キロありましたよこの三つ編み!
あらら、無駄話が長くなって来ました。
ニョッキ祭の話をしてたんでしたっけ、、、。
ジャガ芋の産地であるがゆえ、勿論その出店もありました。
果肉が白いもの : 調理中にくずれ易いがこれぞニョッキに最適!
果肉が黄色いもの(オランダ芋とも呼ばれる) : カロチンを含むので黄色みがかっている。
大人も子どもも大好きのフライドポテトやじゃが芋サラダに適す。
ノヴェッレ (新じゃが) : 皮が非常に薄く調理して温かいうちに食するのが良し。
アメリカ芋というそれは、「甘い芋」とも呼ばれてふかしておやつのように食べたりします。
ジャガ芋は地味だけれど、誰からも愛される人気者です。