エミリー・ヒラリーのルポ | Dutchwest Japan / ダッチウエストジャパン

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エミリー・ヒラリーのルポ


Reportage


  1. サンタさんはヴェスパに乗ってやって来る

    2017年12月13日るりこさんのItaly便り

    今朝のテレビニュースでは久しぶりにホットな話題がオンエアされていました!

    “ナポリピザ”がユネスコの無形文化遺産に登録されたそうです!

    おめでとうございます!!!

    イタリア時間で今朝(2017年12月7日午前4時30分) 関係者に通知されたとのこと。

    2013年に同じく登録された日本の和食の時と同様、

    まるで自分もこの登録に関わってきたかのように、やっぱり嬉しいものです。

    数年かけて登録に向けて準備をして来た、最近頻繁にテレビで活躍なさっているジーノさん始め、

    関係各位の皆さまには心から「ありがとう」と言いたいです(勿論、面識はありませんが)。

    そんな訳で、週末はピザ屋さんが益々混雑しそうですよ。

    エスップレッソコーヒー、スパゲッティ、カップッチーノ、そしてピザ

    どれも世界中の人から愛されるイタリアの代名詞とも言える食文化。

    イタリアにやって来る観光客のお目当てでもあります。

    今回のナポリピザは、イタリア国内では7番目となる無形文化遺産です。

    ご近所の人とピザを食べに行くのも、この時期の習慣となり、

    12月のカレンダーも食事会の予定で徐々に埋まってきました。

    日本は御歳暮の時期でもありますね。

    日本語講座の生徒さんとの「忘年会」では、プレゼント交換をすることにしています。

    イタリアと日本の文化の融合とでもいいましょうか(ちょっと大袈裟です)。

    クリスマスプレゼントは何がいいかなぁ、、、。

    ピン!と心に響いたものは買っておきました。

    用事があって出かける時は、お店のショーウインドーのチェックは欠かせません。

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    昼間であっても夜であっても、キョロキョロそしてズームアップ!

    それほど大きくはない町のお店だって、

    ショーウインドーのデコレーションには気を配ります。

    そこがイタリアの魅力の一つでもあります。

    外食の後はウインドーショッピングをする人が沢山いるからです。

    既に店は閉まっていても、ピカピカに磨かれたウインドーにゴッツンコするぐらい

    近くまで寄って「品定め」して、「SOLD OUT」になる前に翌日にでも店に駆けつけ、

    「昨晩、ショーウインドーで見たあの赤いマフラーが欲しいんですけど。」とやるわけです。

    郷に入れば郷に従えと言いますが、これも多くのイタリア人、特に女性に教わったことです(笑)。

    万が一ショーウインドーが変わっていたらそれこそ焦りもの!

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    クリスマスに無くてはならない、パンドーロ。

    随分と大きいサイズのそれは素敵なラッピング紙で包まれて。

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    ちょっとさりげない飾り付け。

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    こちらはトレヴィーゾ / Trevisoにある通称「クリスマスの店」(主人とこう呼んでいます)。

    一年中、クリスマスに関する小物やオルゴールが売られているのです。

    見てください!

    大人の方が多いでしょう(笑)?!

    もう本当にウットリしちゃうんです。

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    素敵なブティックのウインドーはゴールドで色遊び。

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    私達が勝手に決めた今年の “ショーウインドー大賞”はこちら!

    サンタさんがチョイト体をねじらせて、いかにも大急ぎでプレゼントを届けに行く途中、

    いや、急いでスキー場へ向かっているその姿は何とも微笑ましいではありませんか。

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    余りに素敵過ぎるので、横からも。

    BUON NATALE!!

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    ZARINA

  2. イタリア便り

    2017年11月8日るりこさんのItaly便り

    今朝、遠くに見える山々に今年二度目の冠雪が確認出来ました。

    近所のポプラの木々も葉を紅葉しながらも、向うの景色が見える程になってきました。

    11月1日は諸聖人の日で国民の祝日です。

    カレンダーには、毎日その日の聖人の名前が記されているわけですが、

    11月1日は全ての聖人のためのお祝いの日です。

    家族や親戚が集まって昼食会を開き、御喋りしながらゆっくりと食事して

    それからお墓参りに行ったり、ミサに行くというのが伝統的なこの日の過ごし方です。

    私達は今年も昼食会にお呼ばれしてきました。

    この季節、特別な食事会があるというと必ずといっていい程、ポレンタとウゼイが登場します。

    ポレンタはとうもろこしを挽いた色も鮮やかな粒があらく黄色い粉、

    これを蕎麦がきを作るようにかき混ぜてから練っていく、主食です。

    カットしたチーズをのせると自然にとけてそれがまた美味!

    茸のソテーや煮込んだ肉と食べたり、干鱈料理のバカラーと一緒だとこれまた格別です。

    つきたての餅が固まるように、クリーム状に仕上ったポレンタは時間がたつと固まります。

    寒くなってくると特にこのポレンタが北イタリアの食卓には欠かせなくなります。

    お腹からじわじわ~っと、体の芯まで温まるのです。

    ウゼイは方言で、イタリア語ではウッチェッリ、鳥類のことを意味します。

    「あら、ライトな食事ね。」とお思いの方、それは大間違いです(笑)。

    本格的に調理出来る暖炉がある家庭におじゃますると、

    「えっ?!一体これは何十人分の肉?」と目を見張るばかりの大量の豚肉と

    狩猟された鳥が串に刺されてグルグル回して焼かれるのです。

    そこからしたたり落ちる肉類の脂分は、

    調理して一度固められカットされたポレンタに染み込んでそれがまた癖になる味!

    このヘビーな料理はやはり男性軍に軍配があがります。

    ちなみに、このように調理されたポレンタは方言で “ポレンタオンタ “といいます。

    ‘オンタ’は方言で汚れたという意味’滴り落ちた肉の脂で汚れた’というわけです 。

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    こちらは、アウレリオ叔父さん宅でいただいた鶉(うずら)ちゃんです。

    足の部分が何ともリアルです。

    私は試しに何でも食べてみる方なのですが、何年か前、

    鳥の胸の部分だと思ってフォークで突き刺したら、ちょうどそれが頭の部分。

    それを知らずに無意識でフォークを持ち上げて、悲鳴をあげたのを覚えています。

    皆なは大笑いで、私一人だけが冷や汗をかいていましたっけ。

    一緒に皿にのっている黄色いのが、ポレンタオンタです。

    この日は、お墓前の敷地にはテントを張った一日限定焼き栗屋さんが店を構えます。

    いつもなら祭日は閉まっている八百屋の若女将さんは、

    「これは昔からの伝統なのよ~。」と、朝から焼き栗の準備に大忙しです。

    どの町を車で通ってもよく見かける、この日ならではの光景で、

    これを見ると何となく心がなごみます。

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    エスプレッソコーヒーの前はドルチェ!

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    この中にも、この日のお祝いに欠かせないものがあります。

    ピンサというお菓子で、これにもポレンタが使われています。

    皆さんの地方では、どんな美味しい伝統料理がありますか?

    ZARINA

  3. 白か黒か

    2017年10月18日るりこさんのItaly便り

    朝はぼんやりと雲ったような空模様、午前7時はまだちょっとうす暗く、

    8時になると朝らしくなってきて、お天気がいいと9時にはキラキラ太陽が朝露を照らします。

    昨日なんて、日中は半袖でちょうどいいぐらいでした。

    ‘玉葱のように重ね着をする’まさにそれに相応しい今日この頃です。

    この”玉葱ルック” は中々難しくて、私はいつも失敗続き。

    ちょっと厚手のジャケットを着込んで出かけるとダーっと汗をかいたり、

    ちょっと暑そうだとバレリーナシューズを履いて出かけ後で足元が寒くなったりと、

    玉葱ルックにはまだまだ学習不足の私です。

    先日結婚式を挙げたマッシモの友人の妹さん。

    またまたセレナータがあると言うので、ちょっくら顔を出してきました。

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    流行は繰り返すとよくいいますが、セレナータも復活の兆しのもようで

    皆口々に「こういうおめでたい事は何回あってもいいよね」と。

    ‘二人の熱いショー’の後は、言うまでもなく皆にプロセッコが振る舞われました。

    外のテーブルにお祝いで届けられた白い蘭の花やいっぱいの白いリボンで飾られたテーブル、

    それらが益々お祝いムードを盛り上げます。

    ‘プチイベント’ですが、始まったと思いきや、乾杯した後は1時間も経たずに皆解散。

    そりゃそうですわなぁ、翌日には本番の結婚式を控えている訳ですから、

    そんな遅くまでおじゃましていられません。

    花嫁はどんなドレスを身にまとうのか、そしてどんな美味しいご馳走が出てくるのか、

    これがまたイタリアの結婚式の楽しみでもあるわけですが、

    この季節はやっぱり食欲がいつもになく増してきます。

    胸がドキドキするような、ワクワクするようなそれらが交差する、魅惑の、、、「トリュフ」です!

    白トリュフは生で食し、黒は調理していただきます。

    白トリュフが有名なのはピエモンテ州のランゲ、こちらのはピカ一だそうで、

    続いてモンフェッラート、アレッサンドリーノそしてデッレ コッリーネデルポーこちらが三大産地。

    他マルケ州でも収獲されるそう。

    その一方黒トリュフと言うと最も高価で希少価値が高い、有名なのはウンブリア州、

    特にノルチャ、スポレート、カシャ等。

    トリュフは、樫や楢などのオーク類の大きな木の陰に潜んで「発見されるまで」静かに身を隠す。

    10月から4月にかけて収獲され、中でも秋に収獲されるのは最も珍重されるのだそうです。

    ピエモンテやウンブリア州まで足を延ばせない我々は、

    ヴェネト州コムーネ ディ ヴィチェンツァの郊外にあるルミニャーノディロンガーレへ。

    春にグリンピース祭へ出かけた所です。

    その時に、10月にトリュフ祭があるとの情報をキャッチしていたので、

    しっかりとカレンダーにチェックしておいた甲斐がありました。

    高級食材の収獲祭だなんて、それだけで胸が踊ります。

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    収獲祭は主催者によって趣向が違い、今回は支払いを終えたレシートにしるされた番号を待つ、

    マッシモは順番待ちの役、私は席を取る。

    隣のグループも料理を待っていた様子でそのグループのお父さんが運んできた

    トレーに載った黒トリュフのリゾットの、もうたまらなくい~い匂いがプ~ンと漂ってきて、

    うわーじゃなくて、「ぶわ~!」という表現がピッタリ、

    黒トリュフの匂いがもう凄いの何のって、益々食欲がかきたてられ、

    我慢も限界に達し、いや通り越して、にっちもさっちも行かない状態でした。

    少し待っていると、マッシモが料理を運んで来ました。

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    リゾットの量も黒トリュフの量も大盛りで、これでたったの7ユーロ?!

    お味もレストラン顔負け、いや~参りました。

    これです、コレコレ!収獲祭の魅力は!太っ腹過ぎます!!

    それほど強くない赤ワインとの相性も宜しく、天にも昇る気持ちで美味しくいただきました。

    リゾットの他にはタリオリーニ、トゼッラチーズの黒トリュフソースがけなどありました。

    さて食後は冷やかしタイム。

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    直売所には人だかり、野次馬なのかお客さまなのか見分けもつかず、

    どうやら予約受付のみのようでした。

    決して洗わず、ささっと汚れを落とす程度、キッチンペーパーでそっと優しくるんで

    密封出来る保存瓶に入れ、冷蔵庫の温度が余り低くない所で保存するのが大切だそう。

    残念ながら「ご本人様」とトリュフを拝見することが出来ませんでしたので、

    このイベントのちらしを撮影させていただきました。

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    見た目は本当にコワモテ風ですが、ふくよかな香りといい、

    独特の味といい多くの人がひとめぼれするのは間違いありません。

    この村のシンボルでもある鐘突き塔はとても高くて、遠い県道からもよく見えます。

    これを目印に皆やって来る訳です。

    こちらのビデオで、上空からルミニャーノの村を一望できます:

    www.facebook.com/sagradeibisi/videos/vb.1422727151328315/1868231623444530/?type=2&theater

    こんな小さな村に、こんなにも美味しい食材が潜んでいて、

    それを御披露目する収獲祭が年に二度もあって、

    そしてそれを支えるボランティアの村人がいる。

    これが本当の豊かさだとつくづくそう思います。

    ZARINA

  4. あ~ヴェネツィア!

    2017年10月12日るりこさんのItaly便り

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    駐車場を出て’PEOPLE MOVER’に乗り、

    終点の’PIAZZA LE  ROMA’を出るとゾロゾロ人だかり、

    最近は豪華客船から降りたつ人も多いので、

    ‘SANTIAGO CALATRAVA’ が設計した橋’PONTE DELLA COSTRUZIONE’ は

    一気に人の山に変化を遂げる。

    かと思いきや、一瞬その山は消え去って目の前に運河が広がってくる。

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    「あ~、ヴェネツィア(=ベネチア/ベニスに やって来た」という実感が湧く瞬間だ。

    ヴァレンシアからやって来たマッシモの友人。

    彼にとってはもう3度目のヴェネツィア。

    私には嬉しい彼からのリクエストだ。

    「何度訪れても毎回新しい発見がある」それがヴェネツィアの魅力だ。

    知人は “ヴェネツィアを究める講座” に数年前から通い、

    時々ヴェネツィアを訪れては講座で教わったことを復習するそうだ。

    木製のボートが美しい。

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    まだ、朝の太陽が水面に映ってキラキラ眩しい。

    さあ、今回も歩くぞ!

    前回は友人カップルと一緒に訪れたのだけれども、

    その時友人は素敵なブーツを履いていた。

    お洒落が大好きだから言うまでも無いのだけれど、

    普段余り運動をしない彼女は予想通り途中でヘトヘトになって随分休憩したっけ、、、。

    勿論タクシーもバスも通らない。

    頼りになるのは自分の足のみ!

    この町に仕事でやって来る人は大変だ。

    歴史あるホテルも小さなホテルもシーツや枕カバーは業者に頼む。

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    その業者は運搬用の車なんて使えない。

    ギリギリの所まで、ボートか車でやって来て、あとは手押し車で運ぶのだ。

    その業者は運搬用の車なんて使えない。

    大きい声で叫ぶように

    「すみませ~ん、ちょっと通りますよぉ~!!」と

    足を止めることなく前へ前へと進んで行く。

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    ちょっと疲れたらひと休み。

    ここはヴェネツィア、バッカリを忘れちゃいけない。

    プロセッコと鰯のヴェネツィア風マリネ(サルデインサオール)で元気をつける。

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    高級なカメラを首からぶら下げて世界中から観光客がやって来る、

    その観光客が歩くちょいと裏通りにはその町に住む住人の洗濯物が干してある。

    両極端なこの光景がとても好きだ。

    “1600歳”にもなるこのヴェネツィア。

    その昔、侵略者から逃れるにはもってこいの地形で、

    ヴェネト人が少しずつ建設していった魚の形をした街。

    ヴェネト州内で薄く加工されたオーク類と松材の杭を舟で潟まで運び、

    そして潟の底までぎっしりと杭を突き刺し、

    その上に石材の板を何層にも重ね家づくりの土台としたそうだ。

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    今回は友人の情報もあり、ちょっと高い所からヴェネツィアを見物してみた。

    ん~いい眺めだ。

    柿色や薄い茶色がかった瓦の屋根がまとまると絨毯のように見え、

    そこから数えきれないほどの鐘塔が点在して見える。

    そこに小さいけれど、随分と存在感のあるテラスが見えた。

    「うわ~贅沢なテラスだ。」

    ヴェネツィアのど真ん中!

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    トラットリアに辿り着いた時はもう、午後2時半を回っていた。

    随分とお腹が空いたはずだ。

    小さな帽子という名前のパスタ(CAPPELLETTO)、

    中には鱸がぎっしり入っていて、

    上にはスカンピのソースがたっぷり。

    いつもならそれで十分のはずだけれど、その日はその2倍の量が食べたいくらい空腹だった。

    ワインも回って4人共にい~い気持ち。

    近くには小学校があり、授業を終えた子ども達が元気にテーブルの隣を駆けて行った。

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    ZARINA

  5. HOKUSAI

    2017年9月29日るりこさんのItaly便り

    あそこの鶏がいるお宅のコスモス、あの角の整然と整地された、

    見るにも誠に美しい畑があるお宅の小菊も今が満開です。

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    地球温暖化とは言え、自然ってやっぱり凄い底力を持っているんだと

    つくづく思ったのはちょうど、23日の秋分の日でした。

    イタリアは日本のように祝日ではありませんが、

    その日外を歩いていると「秋の匂い」がしてきました。

    わらを焼いたような匂いや、風そしてそこに金木犀の香りがかすかに混ざった “秋の匂い”です。

    暑くもなく寒くもなくちょうどいい気温で、

    いろんな匂いが優しい風に吹かれてスゥ~っと抜けて行きました。

    今年は夏が異常に暑かったせいか、もうすでに栗が店頭に並んでいます。

    各自治体毎に、野外で映画観賞会が開かれるため、

    イタリアの夏の映画館は割と空いているのですが、

    秋になって涼しくなってくると、またお客さんが増えてくるようです。

    そんな中、2週続けて映画館へ行くきっかけがありました。

    それはいずれも、日本に関するもの。

    先週は、劇場用長編アニメ「この世界の片隅に」。

    皆さんはご覧になりましたか?

    もう涙が溢れ出てきて止まらなくて、、、。

    5年前に行った広島の町並みや、この映画の舞台となった呉と少し似ている

    尾道の丘からの海の眺めを思いだしました。

    昔は「漫画なんか見ちゃだめよ。漫画はよくないから。」等と親に叱られたものですが、

    何をおっしゃいます、今では、世界に誇る日本のれっきとした文化ではありませんか。

    結構入っていましたよ、お客さん!

    こちらの友人達は皆口々に、「うちらは日本のアニメで育ったようなものよ!」と言います。

    実に以外でしょう?!

    konosekai.jp/

    そしてもう一本のタイトルは「HOKUSAI DAL BRITISH MUSEUM」。

    www.youtube.com/watch?v=IV696EMhMQI

    こちらは、イタリアでは珍しく吹き替え無しで、字幕がイタリア語でした。

    ドキュメンタリー映画と言っていいでしょうか。

    この夏、ロンドンにある ‘BIRITISH MUSEUM’で」開かれた “北斎展”の様子や

    それに係わった人達のインタビュー、そして北斎に絶大な影響を受けたゴッホの話など、

    とても興味深いものでした。

    私はどちらかと言うと美術館巡りをするタイプではありませんが、

    心のアンテナにピピーンと来たものについては見に出かけます。

    特に、あの ‘大波’で有名な「神奈川沖浪裏」は外国の人に非常に人気があるそうです。

    「今も昔も変わらない、人間の暮らしが彼の絵の中に見ることが出来る。

    一般庶民を主人公にして称えた、それが北斎の魅力だと思う」とは、

    この大展示会の責任者クラーク氏。

    イタリア国民が愛するエスプレッソコーヒーを沸かすこの直火式のモカを、

    果たして北斎は手にしたか、味わったかどうか、、、。

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    鎖国の時代に日本へコーヒーが伝わったと言うことは、

    北斎は残念ながらそれを口にしたことは無かったか?!

    でもきっと好物だった大福餅とコーヒーの相性は悪くないはず、、、などと

    勝手気ままに空想をめぐらす秋の夜長です。

    その翌日、偶然にも本屋さんでこの二冊の本を見つけました。

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           No.198 リゾとソッリーゾ

    バス停前にウインカーを点滅して停止した車、

    そこから降りた高校生らしき一人の少年は、どうやらバス時刻を確認している様子です。

    各学校が新年度を迎えるこの時期によく見る光景です。

    学校関係の新年度に合わせて、バス時刻も “冬時間”と命名されて変更されます。

    9月初旬は日中もカーっと暑くなってまだ海水浴にも行くことが出来たのですが、

    10日あたりからぐっと気温も下がって朝晩涼しく、、、

    いや寒くなってきて外出する時は何を着ていくべきか、随分迷ってしまいます。

    各種講座の募集のお知らせも、色々目にとまります。

    各種ダンスやヨガスクールのそれに混ざって、空手やカンフーなんかもあるんです。

    9月の我が家のカレンダーは「書き込み」が多くなります。

    各地で開かれる収獲祭の日程の確認のためでもあります。

    同じ時期にあちこちで様々なイベントが開かれるので、

    うっかりするともう終わっていた、ということがよくあるのです。

    実は一つ行きたかったりんご祭も既に終了していました;;;

    サンティーナ叔母さん夫婦が毎年行く、

    グルーモロデッレアッバデッセ / Grumolo delle Abadesse のリゾット祭、

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    私達も行ってみることにしました。

    グルーモロデッレアッバデッセはヴィチェンツァ県にある人口3700人の村、

    ヴェネツィアのマルコポーロ空港から西へ約70キロ、

    ここで美味しい米が栽培されています。

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    リゾットデアバデッサはその昔、秋の収獲を祝うために用意されたご馳走です。

    現在の近代的な農業機械と違って、その昔は手作業で、

    しかも収獲された米を運ぶのは馬車でしたから、

    その収獲が全て終わった時の喜びはひとしおことだったでしょう。

    農家の人達が振る舞っていたリゾットがこのお祭りに進化したのです。

    実はこのレシピを知っているのはごくわずかなコックさんのみ。

    4年前、テレビで活躍する人気有名シェフがこのイベントに訪れてこっそり探ろうとしたけれども、

    地元コックさん達の「厚い壁」にはばまれて、あばかれなかった、というエピソードも。

    グルーモロ デッレ アッバデッセは、ヴィチェンツァとパードヴァ間にある小さな町/村、

    ここで既に1500年代から修道士によって米が栽培されていました。

    テズィナ川から流れる (その昔は物資の流通経路であって、馬車がその脇の堤防を貨車を引いていた) 澄んだ水、

    地理的に流通にポジティヴであったこと、そしてまたヴェネツィア貴族が貿易の危機を迎えた時に、

    出入荷物資の需給に密接な関係であった地域であることに改めて「気がつき」

    そこを開拓して行った、それらが全て合わさって、今日のここの米に発展したという歴史があります。

    現在では、1600年代の半分以下の120ヘクタールになってしまいましたが、

    この歴史ある品種はまだ現役なわけです。

    ヴィアローネナーノという品種がここの米で、米粒は小さめ、

    調理の過程で水分をよく吸うのが特徴のために、

    美味しいブロードを吸わせるのを必須とするリゾット作りには、最適なお米だと言う訳です。

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    SLOWFOOD協会のプレシデにも認定された、イタリアの6種類の歴史ある品種の一つ。

    昨今は地球温暖化の影響を受けて、農業を営む人の苦労は絶えません。

    だからこそ、農家の人達に感謝を忘れずに、米や食べ物を粗末にせず、

    美味しく頂きたいと改めて思います。

    見なれたとうもろこし畑と通り過ぎて、

    たまに田んぼを見つけると「ハッ!」と胸がときめくのは、

    やっぱり正真正銘の日本人であるんだなあとつくづく思います。

    米はイタリア語では「リゾ」と言います。

    因みに笑顔は「ソッリーゾ」、言葉遊びみたいでしょ?

    米を食べて笑顔で健康、というキャッチコピーいかがでしょうか。

    ちょっと時代遅れ?

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    ZARINA


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