エミリー・ヒラリーのルポ | Dutchwest Japan / ダッチウエストジャパン

  1. お問い合わせ
  2. 10:00~17:00(定休:日曜 祝日 第2・4・5土曜)
  3. 0120-700-027

エミリー・ヒラリーのルポ


Reportage


  1. リゾとソッリーゾ

    2017年9月21日るりこさんのItaly便り

    バス停前にウインカーを点滅して停止した車、

    そこから降りた高校生らしき一人の少年は、どうやらバス時刻を確認している様子です。

    各学校が新年度を迎えるこの時期によく見る光景です。

    学校関係の新年度に合わせて、バス時刻も “冬時間”と命名されて変更されます。

    9月初旬は日中もカーっと暑くなってまだ海水浴にも行くことが出来たのですが、

    10日あたりからぐっと気温も下がって朝晩涼しく、、、

    いや寒くなってきて外出する時は何を着ていくべきか、随分迷ってしまいます。

    各種講座の募集のお知らせも、色々目にとまります。

    各種ダンスやヨガスクールのそれに混ざって、空手やカンフーなんかもあるんです。

    9月の我が家のカレンダーは「書き込み」が多くなります。

    各地で開かれる収獲祭の日程の確認のためでもあります。

    同じ時期にあちこちで様々なイベントが開かれるので、

    うっかりするともう終わっていた、ということがよくあるのです。

    実は一つ行きたかったりんご祭も既に終了していました;;;

    サンティーナ叔母さん夫婦が毎年行く、

    グルーモロデッレアッバデッセ / Grumolo delle Abadesse のリゾット祭、

    1981.JPG

    私達も行ってみることにしました。

    グルーモロデッレアッバデッセはヴィチェンツァ県にある人口3700人の村、

    ヴェネツィアのマルコポーロ空港から西へ約70キロ、

    ここで美味しい米が栽培されています。

    1982.JPG

    リゾットデアバデッサはその昔、秋の収獲を祝うために用意されたご馳走です。

    現在の近代的な農業機械と違って、その昔は手作業で、

    しかも収獲された米を運ぶのは馬車でしたから、

    その収獲が全て終わった時の喜びはひとしおことだったでしょう。

    農家の人達が振る舞っていたリゾットがこのお祭りに進化したのです。

    実はこのレシピを知っているのはごくわずかなコックさんのみ。

    4年前、テレビで活躍する人気有名シェフがこのイベントに訪れてこっそり探ろうとしたけれども、

    地元コックさん達の「厚い壁」にはばまれて、あばかれなかった、というエピソードも。

    グルーモロ デッレ アッバデッセは、ヴィチェンツァとパードヴァ間にある小さな町/村、

    ここで既に1500年代から修道士によって米が栽培されていました。

    テズィナ川から流れる (その昔は物資の流通経路であって、馬車がその脇の堤防を貨車を引いていた) 澄んだ水、

    地理的に流通にポジティヴであったこと、そしてまたヴェネツィア貴族が貿易の危機を迎えた時に、

    出入荷物資の需給に密接な関係であった地域であることに改めて「気がつき」

    そこを開拓して行った、それらが全て合わさって、今日のここの米に発展したという歴史があります。

    現在では、1600年代の半分以下の120ヘクタールになってしまいましたが、

    この歴史ある品種はまだ現役なわけです。

    ヴィアローネナーノという品種がここの米で、米粒は小さめ、

    調理の過程で水分をよく吸うのが特徴のために、

    美味しいブロードを吸わせるのを必須とするリゾット作りには、最適なお米だと言う訳です。

    1983.JPG

    SLOWFOOD協会のプレシデにも認定された、イタリアの6種類の歴史ある品種の一つ。

    昨今は地球温暖化の影響を受けて、農業を営む人の苦労は絶えません。

    だからこそ、農家の人達に感謝を忘れずに、米や食べ物を粗末にせず、

    美味しく頂きたいと改めて思います。

    見なれたとうもろこし畑と通り過ぎて、

    たまに田んぼを見つけると「ハッ!」と胸がときめくのは、

    やっぱり正真正銘の日本人であるんだなあとつくづく思います。

    米はイタリア語では「リゾ」と言います。

    因みに笑顔は「ソッリーゾ」、言葉遊びみたいでしょ?

    米を食べて笑顔で健康、というキャッチコピーいかがでしょうか。

    ちょっと時代遅れ?

    1984.JPG

    ZARINA

  2. 老舗の革命

    2017年9月12日るりこさんのItaly便り

    9月に入って随分気温も下がってきました。

    とんぼが、とうもろこし畑脇の用水路の水面を低く飛んでいるのを見かけました。

    ご近所のワイン用の葡萄畑ももうすぐ収獲を迎えそうです。

    またいつも産みたて卵をいただくスペディータさん宅のひよこ達も、

    随分と大きくなって母鶏の後ろをついて回ります。

    8月にトレッキングしたヴァッレ ガルデーナでは

    「雪が降った」と、ニュースで報道していました。

    この気象の変化にビックリです。

    イタリアの9月は「始まり」の月でもあります。

    町の文房具屋さんだけでなく、スーパーの中にも特設コーナーが設けられて、

    色鮮やかなリュックサックや筆箱がズラリと並びます。

    小学校に入学する子ども達は各々好みの大きなリュックを背負って、初登校するわけです。

    保育園はもうすでに始まって、学校関係は13日(水)から新学年が始まります。

    いつも思うのですが、どっぷり3ヵ月のバカンスに浸かった子ども達は、

    いつものリズムを取り戻すのに1ヵ月はかかるだろうなあと。

    それを承知の先生方も大変です。

    今年の夏も色々なことがありました。

    そんな中、日常生活に密着した話題でずっと書きたかったこと、それは「保存瓶」についてです。

    日本ではボルミオリロッコの名前で知られているようです。

    この老舗の硝子製品会社は、時は遡って1800年代半ば、

    ガラスアートの衰退から立ち上がる為に立ち上げた企業で、

    エミーリアロマーニャ州にある、フィデンツァという町が出発点のようです。

    硝子製のデミタスカップやワイングラスもあるのですが、

    何と言ってもイタリアでは保存用のガラスジャーは誰にでも知られた存在。

    舅も毎年恒例の自家製トマトソースの保存には、必ずこのメーカーのを使います。

    サイズもバリエーションに富んでいて丈夫、しかも、お値段も安い!

    まとめて購入する人がほとんどなので、こんな風に大胆に陳列されています。

    1971.jpg 1972.jpg

    他のメーカーがどんどんコピー商品を出すほどです。

    別にこのメーカーから ‘賄賂 ‘をもらっている訳ではありませんが、

    もう何年も前からこれについて書きたいと思いつつ時が過ぎて、

    ちょうどあるきっかけがあったので、今回書くことにしました。

    少し涼しくなったとある日曜日、久しぶりに夫と自転車でアンナ叔母さん宅へ。

    薪のキッチンストーヴを愛用するアンナ叔母さんは80歳、

    ついこの間まで、お裁縫もやっていました。

    我が家のクッションや暖簾も作ってもらって随分お世話になりました。

    行く度にいつも叔母さんから何かを教わります。

    主婦の知恵、今回はこの保存瓶の利用法の一つ。

    畑の採れたてパセリを直ぐに瓶に入れて冷蔵庫で保管すれば、

    1週間は新鮮でみずみずしさを失わない、というのは去年の学習!

    今回は、多めに作ったスープやミネストローネの出来たてをすぐ瓶に移し、

    その直後に蓋をきちんと締めて、キッチンに放置。

    自然に冷めるまで待って、それから冷蔵庫で保存するというのです。

    これも1週間は持つというのです。

    これ知りませんでした、目から鱗です!

    アンナ叔母さんが使っていたのもこのメーカーのもので、サイズはかなり大きなものでした。

    冷凍してそれを解凍し食べるというのは、時間も要するし味も落ちる、

    これから温かいスープを飲む季節になってくるし、

    これなら一度作ってしかも二度食べられる、作る方にとってもとても助かります。

    ところで、これまではクラシックな黄金色の蓋のみの販売でしたが、

    今年は ‘ニュース’がありました。

    たかが蓋されど蓋、今年はちょっと素敵なデザインも仲間入りです。

    1973.JPG

    お洒落な雑貨屋さんというより、町の金物屋さんといった方が正しい、

    たまに行く店、そこで発見しました。

    取っ手が付いた瓶や、ストローが刺せる瓶等も、続々入荷です。

    些細なことですが、こんなところに、この企業の’革命’を感じました。

    歴史ある老舗メーカーが、新商品を開発してそれを販売するというのは、

    中々そう簡単にはいかないだろうといつも思うのです。

    ちょっとひんまがった物の見方ですが、この新商品を手にした時、そんな事が頭をかすめました。

    ここ数年、イタリアのレストランではこのような保存瓶を使って

    ティラミスや冷たいデザートを提供するのが流行しています。

    ちょっと目先が変わって素敵です。

    先日、我が家でパッタイパーティーをした時に、

    マンゴーやパッションフルーツを保存瓶に入れて下準備をしておき、

    デザートタイムの時にジェラートを入れてお出ししたら、結構人気でした。

    叔母さんからもらった大量のプルーンを砂糖で煮たり、

    ズッキーニをピクルスにしたり私の”実験”は今年も実行されました。

    1974.JPG 1975.JPG

    成功したかどうかつまり、美味しいかどうかは数ケ月後、開封してのお楽しみ。

    保存棚には、舅が作ったトマトソースも整然と並べられています。

    1976.JPG

    その数は今年も更に増えました。

    次回の帰国の際には、自家製味噌を作る日本のいとこに、お土産で持って行こうと思います。

    器用ないとこはお裁縫が好き。

    空になった保存瓶に刺繍糸を入れて棚に飾ったりして、再利用するんだろうな、きっと。

    ZARINA

  3. コピーじゃない

    2017年8月29日るりこさんのItaly便り

    新婚旅行で初めて日本を訪れたあのお二人は、無事帰国の途に着いたようです。

    オープンしたばかりの「ガンダムベース東京」にギリギリセーフで行くことが出来て、

    ガンプラもゲットしたようで、こちらも胸をなでおろしております。

    この新婚さんが広島に滞在中の時、日本語で書かれたメニューの写真が送られて来て

    “SOS” を求められました。

    もし一緒なら、コテコテの居酒屋にお連れしたい所ですが、

    どうやら二人は洋食屋さんに辿り着いた様子。

    それでもメニューには枝豆や鶏の唐揚げという

    ビールに欠かせない定番のものがありましたので、それをお奨めしておきました。

    初めての日の出いずる国への旅行はいかがなものだったのか、興味津津であります。

    こちらイタリアはと言いますと、とうもろこし畑は刈り取りがほぼ終わって、

    道路に大きな影を作っていたそこをそよっと風が吹きます。

    季節の変わり目を感じるけれども、日中はまだまだ暑いです。

    今年の夏も屋外イベントが各地で開かれましたが、夏の定番はと言うとコンサート、

    しかも予定もしていなかったビックリ仕掛けがたまにあるので、

    それがまた嬉しいものです。

    屋外レストランが2ヵ月にも渡ってオープンしているとある町のイベント、

    マッシモの友人に奨められちょっくら出掛けてきました。

    1961.JPG

    町の中心となる教会前の広場にはいわゆるイタリアンなビアホールスタイルの

    木製のテーブルと椅子がズラっと並べられ、

    5、6店舗のレストランがテントを張ってそこで営業します。

    メニューがレジの前に掲示され、そこで会計を済ませたら、

    自分の番号が呼ばれるまで待つのです。

    肉中心のレストラン、魚中心のレストラン、ピザもあります。

    テーブルは何処に座ってもオッケー!その晩食べたものはこちら。

    1962.JPG

    その夜は、思ってもいないサプライズがありました。

    食事を済ませた後ブラリと歩いていたら、コンサートの準備をしているではありませんか!

    「ちょっと様子を見てみようよ。」と、またまたこちらもテント営業のバールでモヒートを買って

    1963.JPG

    マッタリと飲んでいたら、もうすぐ始まりそうな気配。

    時計は午後9時半を回っています。

    私達は、いや誰もコンサートチケットは持っていません。

    誰もがその屋外コンサートを楽しめるのです。

    1964.JPG

    いつもは町の人達が通る普通の道路と広場が交差する場所、

    そこで本格的なライトと共に、お腹にグッと響く力強いドラムの音で、演奏が始まりました。

    1965.JPG

    U2のコピーバンドです。

    「えっ?!コピーバンド?!」などと、ちょっとうわの空で反応しちゃあいけません。

    バンド名は “Velvet Dress” 。

    コピーバンドと言うとどうも軽々しく聞こえるけれど、そうじゃない!

    マッシモに言わせると歌い方も仕草もまるでボーカルのボノと瓜二つだそうです。

    1966.JPG 1967.JPG

    このバンドは皆イタリア人、ボーカルのレオナルド氏は2015年のトリノのU2のコンサートで、

    何と「本物」のボーカル、ボノ氏と一緒にステージに上がって歌ったそうです。

    その時の映像はこちら;

    www.youtube.com/watch?v=O9QyYgXPBww

    こういうスタイルのコンサートはイタリアの夏の夜には欠かせない

    一つの定番メニューのようなもので、

    機材も本格的なもの、いや本物!コンサートスタッフは

    皆お揃いのTシャツを身にまといこれが結構皆さん楽しそうに働いています。

    で、我々観客はというと、始終スタンディングですが、これが疲れ知らず。

    みなノリノリで手拍子したりリズムに合わせて踊ったりと屋外ならではの雰囲気。

    小っちゃい子ども達はこんな様子。

    1968.JPG

    1969.JPG

    このバンドのボーカル、レオナルドさんやバンドメンバー、彼らの歌と演奏からは

    音楽に対する愛情と敬意が熱意が伝わってきて、力を貰ったような

    夏のまさに “熱い夜”でした。

    それにしても、しっくりと当てはまる言葉が見つからないなぁ、、、

    コピーバンドじゃなくて、何と言えばいいのだろうか。

    アンコール曲が終わった後は午前0時を過ぎていました。ZARINA

  4. アルプスの星

    2017年8月19日るりこさんのItaly便り

    「長い岩」の名の通り、縦に長いサッソルンゴは標高3181メートル。

    その山をまっすぐに眺められるポジションに惚れて宿をとった。

    私達はヴィアフェッラータの経験者ではないし、山登りの達人でもない。

    でも何度か訪れるうちにすっかりドロミーティのファンになってしまった。

    初めてドロミーティに誘われた時は、「えっ?山?!」とその名称も知らず、

    知識もヘッタクレも無い単純な発想でちょっと毛嫌いしていた訳だけれども、

    今では夏になるとドロミーティでトレッキングをしたくなる軽い ‘病’にかかってしまった。

    1951.JPG

    正直余り乗り気でなかったそんな私達をファンにさせたその魅力とは?

    折角のバカンスで何故わざわざ長い道のりを歩くのか?

    のんびりホテルでまったりしていればいいのに?

    ジャグジーとかプールに浸かって?

    到着した翌日は雲一つ無い快晴!

    パッソガルデーナに宿をとり、そこから見上げるチールグランデ方面へトレッキング。

    そこは既に標高2200メートル、上を見上げて夫が「ほら、頂上を見てごらんよ!人が見えるぞ。」と。

    1952.JPG 1953.JPG

    今回は忘れずに持って来た望遠鏡を覗くと見える見える!

    シチュエーションは逆なのに、我々の方の足がガクガクしてきそうだ。

    写真を撮りながら、見事な景色を堪能しながらマイペースで登って行くので、楽しいトレッキングだ。

    上から降りてくる人達と挨拶を交すのがこれまた清々しい。

    結構飼い犬を連れてトレッキングする人も多い。

    1954.JPG

    登山靴を履いた犬?! “長靴を履いた猫”と何だかダブってしまった。

    とっても勇敢な姿にグッときた。

    たまに小さい子どももいる。

    「偉いなあ~!」とつい声をかけてしまう。

    下りは登ってくる人に「もう少しだから、頑張って~!」と又、声をかける。

    1955.JPG 1956.JPG

    翌日はグルッポディセッラの一部を、前日の倍の6時間近く歩いた。

    ゆっくりゆっくり、、、。

    おかげで写真の枚数が膨大な数になった。

    おやつ用にリュックにしのばせておいた桃がこれまた美味しかったなあ。

    滝が力強く流れていて、その水音が涼しさを与えてくれる。

    1957.JPG

    うわっ、カモシカ?!

    野生のを見るなんて初めてか?

    ちょっと胸がドキドキした。

    山の宿に宿泊する人達はほとんど連泊するので、自然と顔見知りになる。

    食後、サロンで寛ごうと二人で座っていたら、

    一組のご夫婦が「ここにご一緒してもいいですか?」と尋ねてきた。

    勿論、大歓迎だ。

    72、3歳ぐらいかと思いきやご主人は今年85歳を迎えるとおっしゃっていた。

    バリバリの現役だ!

    若い!!

    私達のように毎回、興味本位で宿を変えるカップルや家族もいるが、普通は常宿があって

    「また、今年も戻って来たよ~。」と1週間から10日間の滞在となる。

    このご夫婦はもう随分昔からの常連客で、この辺りにとても詳しい。

    あのコースはいいわよ、とか、7月に来ると花がもっと綺麗だよ、とか色んなことを教えてくださる。

    おまけに旅好きと来たもんでお互いの会話が弾む。

    1958.JPG

    そこへまた違うファミリーも加わり、そしてホテルのオーナーも会話の中に入って来た。

    これが山の宿泊のいいところだ。

    アットホームなので、尚更寛げるというものだ。

    2時間位はあっという間に過ぎてしまう。

    夏とは言えど、夜の気温は5、6度なんていうこともあるので、

    宿の中でこうしてたわいもない話をしてまったりと時間を過ごすのもいい。

    おまけにありとあらゆる生きた情報が入って来るので、それをきっかけに

    「じゃ、また来なきゃね。」と魔法にかけられる。

    街へ出ればショッピングも出来るし、夏の夜はジャズコンサートや様々なイベントが開催される。

    1959.JPG

    自生している大好きなスカビオサを見つけたり、前日歩いたコースを下界からマジマジと見上げて

    「えっ?あんなところを歩いたの?」とちょっと自信を持ったり、

    また山ならではこそ美味しいハーブの香りが強いパンを食べたり

    「ワクワクとキラキラ」が回りに沢山転がっている。

    19510.JPG

    イタリア語で”アルプスの星”と呼ばれているエーデルワイスも咲いていた。

    イタリア人ファンも多い、アニメ: アルプスの少女ハイジが

    ひょっこりと姿を現しそうな景色にいつまでも見とれていた。

    19511.JPG

    ZARINA

  5. 旅は道連れ世は情け

    2017年8月9日るりこさんのItaly便り

    1941.JPG

    先週は本当に暑かった!

    車の温度計は何と40度を越えていた。

    おかげで、八百屋さんから買って来てカットして容器に入れて、

    冷蔵庫で冷やしておいた西瓜が美味しいの何のって。

    4月に苗を植えた紫人参も見事に、、、と言いたいところだが、思っていたほど育ちが悪く、

    いや育て方が悪く、それでもピクルスにしてみたいと考えているところだ。

    夏野菜を保存する「ひと仕事」をするのは盛夏ならではのことだ。

    暑いのはどうも苦手だが、この季節だからこそ出来ることはやってみたいと思う。

    どれどれ、試してみよう。

    このところ友人へは「じゃあ、旅行楽しんで来てね!」のメッセージ送信が頻繁になる。

    正にバカンスが旬だ!

    カラーブリア州にある実家へ車で帰省するリータちゃんファミリー。

    ご主人が運転する車に浮輪もスーツケースも全て積んで、片道11時間、

    随分と長旅だけれど、小さい子どもがいると車での移動が一番いいらしい。

    ましてや2週間の滞在ともなれば余計だ。

    夫婦でタイへ出発したラウラちゃん、初めてのアジアの国で色々興奮している様子が、

    写真と共にメッセージが現地から送られてくる。

    私がちゃっかりリクエストした「美味しかった食事の写真」もちゃんと送ってくれる。

    お願いしたスパイス、見つかったかな?

    帰って来たらパッタイパーティーをしようと約束してある。

    土産話を聞きながら、シンハービールで乾杯しよう。

    周りが出発ラッシュになるとこっちもソワソワしてくる。

    6月初旬に学校関係は年度修了となり、子どもたちは3ヵ月にも及ぶバカンスに入る。

    だから子どもがいるファミリーはそれと同時に海へ1週間~2週間バカンスに行く。

    一般の企業は8月に平均で3週間夏休みに入るので、町はガラ~ンとする。

    いつもお客さんで賑わっている人気のピザレストランだって2週間夏期休暇で休業する。

    それほど賑わっていないトラットリアだって夏休みとしてお店を閉める。

    そこはやっぱりイタリア人だ。

    バカンスは人生において重要なポイントを占める。

    それが当たり前なのだ。

    日常の慌しい生活を離れて非日常生活を送るのは心と体の休養になる。

    1942.JPG

    日本の友人にもう何年も前から、「イタリアにはいつ来るの?」と聞けば、

    「まとまった休みがとれないから、、、」のつれない返事。

    いやつれないとは言えない。

    私だって日本人だから、その実情はよ~く知っている。

    でもいつも思うが、私が以前お世話になった話のわかるいい上司と同じタイプなら、

    「おお~、いいじゃない!バカンス?行って来なさいよ。色々経験は必要だからね。」

    と二つ返事で許可をくれるはずだ。

    舅はいつも私に、

    「オイ!ルリコ、ニホンジンハ、イッショウケンメイシゴトヲスルケレド、

     ナンデヤスミモトレナインダ?!」と聞く。

    全くその通りよ、義理父さん!

    同感でございます。

    1943.JPG

    近所で旅行代理店をやっているアレッサンドラさんの話によれば、

    まだまだ「日本旅行ブーム」だそうで、問い合わせも多いらしい。

    航空チケットにせよ、宿泊施設にせよ、全てインターネットで予約が出来る時代だけれど、

    まだまだ代理店の利用も多いそうだ。

    東京に住むいとこにメッセージを送ったら、

    「そう言えば、最近街を歩いていると色んな外国語が聞こえてくるよ」と。

    そんな中、夫の知人から

    「京都で、芸者さんと一緒に茶席を楽しみたいんだけど、どうしたらいい?」

    という思いも寄らぬ質問を受けた。

    新婚旅行で初めて日本へ行くらしい。

    2005年にロードショー公開されたアメリカ映画’Memoirs of a Geisha’からもう12年も経つが、

    芸者という言葉は今尚、イタリア人の心をくすぐるらしい。

    1944.JPG

    以前京都へ観光に行った時、偶然にも足早に通り過ぎていく

    きれいな舞妓さんを見かけたことはあるけれど、

    芸者さんとしかも茶席を共にする企画とは考えたこともなかった。

    私にとっては全く面識の無い新婚カップルだけれど、折角日本へ行ってくれるのだから

    (こういう表現はちょっとおかしいが正直な話だ)何とか手伝ってあげようと、

    私の好奇心の根っこが広がって来る。

    ありがたき情報化社会、早速調べたら、舞妓さんと茶席を一緒に出来るプランに、

    それからビアガーデンで舞妓さんと過ごすお手頃企画もあった。

    芸者遊びをするのはどこかのお偉いさんや社長さんのものばかりだと思っていた。

    そしてまた、芸者さんと舞妓さんの違いなども調べてみる、これは奥様のリクエスト。

    一方ご主人のリクエストはと言うと、ガンダムのフィギュアを買いたいらしい

    (しかもこれは、ガンプラと呼ぶそうだ、色々ためになるものだ) 。

    日本のアニメで育った世代のイタリア人男性(:しかも皆、堂々と自慢する)には

    ガンダムはやっぱりヒーローなのだ。

    ガンダムカフェなどというものも存在して、

    サイト上の写真を見たらカレーが美味しそうだったので、

    是非行って食べるようにと勧めた。

    こんなことを彼らの出発前日の夜、私と夫はパソコンの前に座って携帯電話を使いながら、

    随分遅くまでこの新婚カップルとメッセージのやり取りをしていた。

    そうそう去年は確か、日本語講座に通ってくる生徒さんが札幌もツアーで回るというので

    夏の風物誌である、大通りビアガーデンに行くことを是非とも勧めた。

    勿論、私達が体験していいと思ったからだ。

    日本人の日常生活が垣間見れたと大満足の様子だった。

    イタリア?

    そりゃあもうたくさんありますよ~、いい所。

    日本のテレビ番組で紹介されていない所や、素敵な場所が盛り沢山ある。

    旅には何と言っても美味しいものは欠かせない。

    いざと言う時のためにも、あちこち食べ歩いて学習しておかねば!

    、、、おっとこれは、ご飯の支度を避けるための口実か?!

    1945.JPG

     ZARINA


ルポライター


最新の記事


アーカイブ


loading