モードの国、イタリアですから街のウインドーは秋一色、ちょっと気になる大判ストールやスカーフを見ると、
ウインドーに顔をひっつけて、お上品に小さく小さく表示してあるお値段をついつい覗きこみます。
チョコレート屋さんのそれはマロングラッセが素敵なデコレーションで、こちらを見ては生つばをゴクリ、
高級食料品店の店頭にはトリュフやそれをカットする器具も並んで秋の深まりを感じます。
お国が変われば文化も変わる訳でして、車の運転免許証のイタリア事情も日本のそれとはだいぶ違います。
一般的にイタリアでは左ハンドル、右側通行、それとは逆に日本やイギリスでは右ハンドルで左側通行となります。
イタリアは南へ行けば行くほど、スピード狂が多いとか。
イタリアでは普通免許は18歳から取得できます。
これは日本と同じですが、50ccのスクーターなどは何と14歳から取ることが出来るのには驚きました。
体型が東洋人と違うと言ってもまだあどけない14歳の少年少女達、特に男子はテレビで頻繁に放映される
モーターバイクの中継を見て、また、お父さんやお爺ちゃんの影響もあって自動車学校へやって来るそうです。
自動車学校と呼ばれるオフィスはとても小さくて、学科を受講する部屋、
また受講した内容を復習出来るパソコンの部屋とあります。
学科試験はパソコンを使って実施され、全部で40問、36問以上正解した人が合格となり、路上運転が始まります。
教習所内の敷地には、練習をする為にわざわざ作られた道路や傷害物は無いのです。
路上運転は、教習所の先生が助手席に乗って一般路上で行なわれます。
仮免は通称、「ピンクの紙」と呼ばれて、また、仮免取得者はリアガラス部分に「練習中」と表示して、
助手席に免許取得年数10年以上の人が乗車する条件で、公道を走ることができるのです。
初めてイタリアで運転免許証を見せてもらった時驚いたのは、免許証の写真が本人と随分違うということです(あっ、失礼;;;苦笑)。
といいますのは、免許証の更新は50歳まで10年毎の更新のため、実物と写真が大部違うことが多いのです。
18歳で免許を取得した若者達は28歳まで更新がない訳ですから、
ただでさえ西洋人は外見の変わり方が東洋人よりも早いのに(これまた失礼)、
取締りや検問するお巡りさん達は、本人と確認するのに四苦八苦するだろうなぁ~などと大きなお世話を焼いてしまいます。
路上練習の時間数は人各々異なりますが、本免許の技能試験は路上練習の様に教習所の先生が助手席に乗り、
専門の試験官が後部座席に乗って「はい、右曲がって~」とか「あのグレーの車の隣に駐車して」など指示し、
受験者はそれに従って、いっぱいいっぱいの緊張感と共に運転し、その後、合否の判断がくだされるのです。
色づいた並木道を通る時、思わずウットリ見とれて横見運転などせずに、皆様どうぞ安全運転でお願いいたしますね。
運転に疲れたらホッと一息、美味しいエスプレッソコーヒーでちょっと休憩。