街路樹もセーターを着たようにあったかそうです。
雪は無くても底冷えのするこの季節、外出する時は毛糸の帽子も欠かせません。
手にはクリスマスプレゼントらしき買い物袋をいっぱい持った人々が、
厚手のオーバーやお洒落なダウンコートに身を包んで通り過ぎていきます。
クリスマスカードを投函するのに、どうしても切手はこだわりたかったので郵便局へ。
ところが近頃「手紙」を出す人は少なくなってきたせいか、
小さい郵便局にはイタリアらしからぬ随分と物淋しいデザインの切手、1種類のみの取扱い;;;
それで妥協すればいいのだろうけれど、そうはいかない(私の心が許さないのだ) 。
たまに日本から届く手紙を受け取るのは心踊るもので、
そこに貼ってある切手がとても綺麗なものだったりすると一層心魅かれるものです。
結局、少し大きな町に住んでいる知人にお願いして買っておいてもらいました。
今年は何かと忙しかったので、いつもならじっくりクリスマスの準備をするのにパタパタと、
でもやはり家の中のデコレーションはやりました。
日が落ちるのも随分早くなって夕方5時頃はすっかり暗くなります。
でもツリーやキッチンの上の方に置いたイルミネーションの灯りをつけると
それがほっこり心を温めてくれます。
イタリアでは12月25日の昼食会はとても伝統的で大切な行事、
またそこで何を食べるのかがこの時期の話題にあがります。
アペリティーヴォ、前菜に始まって時間をかけて御喋りをしながらガヤガヤと昼食会が開かれます。
ほとんどは家族や親戚も集まってと。
クリスマスの日にはご主人の実家で奥様の実家の家族も含めて、
また日にちを変えて奥様の実家でご主人の両親や兄弟も一緒に、、、等というように
1月6日までは人が集まって一緒に食事をする回数がとても増えていくのです。
ところがその前日24日クリスマスイヴの日は、お肉を食べない日。
肉や生ハム、肉加工品が山ほどあるイタリアでそういう日が存在するとはとても意外です。
昔、肉を食べるのはお金持ちまたはお祭やお祝いの時だけというおきてがあって、
またキリスト様誕生の前日であるクリスマスイヴには”ささやかな心の捧げもの”として、
質素な食事を心がけるという意味で、肉を食べないという習慣が今でも続いているところがあるのです。
色んな意味で生活にメリハリがあるこの国だからこそ、
「質素な食事」の翌日には「ご馳走」を囲むのでしょう。