フンギ、フのところは鼻から息を吐くようにちょっとだけ力を入れて発音します。
キノコのことをイタリア語でフンギ/funghiと言います。
ミネラル豊か。悪玉コレステロールを下げる、癌予防、血圧を正常に保つ、ビタミンBとEが豊富。
「無花果、魚、きのこにメロンは美味しい食べ物」などと言うトスカーナ地方の言われがあるように、
キノコはイタリア人にもこよなく愛される秋の味覚。
リゾット、ソテーどれも立派なレストラン並みの美味しさ!
9月のとある日曜日、ここはきのこ祭開催のフリウリ ヴェネツィア ジュリア州、
ブドーイアという人口約2、500人の小さな町。
カヴァッロ山脈の足元に広がる小高い丘、緑豊かな所です。
イタリアの味覚祭は気軽な価格で旬の美味しい物が食べられるので、
特に9月、10月は味覚のアンテナをよく張っておかないと、
そのタイミングを逃してしまうので、要注意!
ここでは、テーブル番号を記入して、希望のメニューに印をつけて、レジで先払い。
列を作って順番を待ちます。
イタリア人は待つのに列を作ることができない、、、なんて聞いたことがありますが、
食に関しては中々辛抱強いと見ました。
注文した赤ワインは直ぐにグラスで手渡され、
それを飲み過ぎない程度にチビリチビリと味わいながら、
腹時計が立て続けになるのをグッとこらえて、
待つこと40分、地元のボランティアの学生さんが運んで来てくれました。
リゾットは小学生の男の子が運んでくれます。
笑顔でブォナペティート!!なんて言われたら2倍美味しくなります。
お客様の数は相当なもの、その上、環境保護にも力を入れているここのお祭は、
いつもの使い捨てのプラスチック皿やフォークは一切使わず、プラスチック製でも頑丈で
洗って使い回しのできるもので料理を提供します。
こういうことなら、40分待つのも仕方がありませんね。
手作りのアクセサリー、バッグ、木製のキッチン用品、
普段は住人のメインストリートが青空マーケットに早変わり!
お腹もいっぱいになったところで、ちんたらちんたらと、出店を冷やかすはずが、
色んな楽しいもの、美味しそうなものが軒を連ねているので
冷やかすどころか、真剣に見入ってしまいます。
小さい町だし、きっとマーケットもそれほどの数じゃないよね、、、なんて言っていたら大間違い!
路地の角を曲がるとまた、ずら~っと出店の数々!
食欲のアンテナが勢い良く作動したのは、一口サイズのサクサクパイを売っているお店。
ブルーベリーラズベリー、洋梨とチョコレート、りんごと干し葡萄色んな味があって迷ってしまいます。
“今朝6時にオーブンで焼いたものです”なんて張り紙を見たら、買わずにいられないでしょ?
10分待ってやっと息をきらして走ってきたのはこの出店のご主人、
「いや~すみませんね~、トイレが1キロ先にあったもんで、お待たせしちゃってごめんなさいね~」
これもイタリア流。
新鮮な素材はシンプルに味付けするのが一番!
プリッツタイプのパンとチーズの焼き物も食卓にのって、
その日の夕食はフリウリ州パーティーと化したのです。
700gでも足りなかったな;;; フィンフィルレ。