エミリー・ヒラリーのルポ | Dutchwest Japan / ダッチウエストジャパン

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エミリー・ヒラリーのルポ


Reportage


  1. Crema al caffè /クレーマ アル カッフェー

    2014年11月10日るりこさんのItaly便り
    Crema al caffè/クレーマ アル カッフェー

    Crema al caffè/クレーマ アル カッフェー

    いつものことながら、冬時間に変わった後の1週間は、必ず日中眠くてしょうがありません。
    人間の体って正直で神秘的です。1週間経つといつもと同じ体調に戻るのです。
    、、、ほぼ?
    散歩コースの木々の色も黄色や蜜柑色、赤色のグラデーションがとてもきれいです。
    イタリアにも日本と同じ様に四季があります。
    寒いのは苦手ですが、やっぱりいいですね、季節の移り変わりを楽しめると言うのは、、、。
    町のお店ではちらほら、クリスマス商品を店頭に並べたり、イルミネーションを飾ったりするところも出てきました。
    ちょっと早すぎるような気もしますが、ウキウキしてきます。

    焼き栗の屋台も何かにつけては、頻繁に登場する季節、我が家でも焼き栗用のあのぼろっちい、
    いや、年代物のフライパンを出して来て、秋の夜長は新酒、ノヴェッロと一緒に 焼き栗を楽しもうと思います。

    シャツ屋さんのブログによりますと、日本ではなんとイタリア栗のクリーミーモンブラン味の
    アイスキャンディーが売られているそうで、またまたおみそれいたしました。
    しかしここはイタリア、、、しっかりとアナログスタイルを提唱し続けるわたくしといたしましては、
    ご家庭でできる焼き栗の作り方を是非皆さんにお試しいただきたいものと思っております。

    いつも食べ物の話ばかりで恐縮ですが、今はカボチャがおいしいのでわが家ではよくリゾットにします。
    皮は捨てないのでレストランのに比べると色は随分と黄土色に仕上がります。
    栄養満点です。
    よく私の父は、どの食べ物でも皮の部分は一番栄養があって旨いんだと言っては、
    私が残した食べ物の皮の部分を食べてくれましたっけ、、、。
    今朝買ったカボチャの生産者は何と85歳だそうで、もう70年以上もカボチャの生産を続けているとか、
    こういう情報に弱いんですよ、2倍も美味しく感じます。
    この方とはもちろんお会いしたことはありませんが、
    「精魂込めて作りました」とカボチャが訴えているような気がしてきます。
    青空市場のマヌエラさん、今朝はね、ピエモンテ産のnashiがあるのよ、ちょっと食べたことある?!
    nashiって、日本の梨?ピエモンテ産?梨がイタリアにやってきてもう50年も経つそうです。
    いやはや恐れ入りました。
    まだまだ知らないことがたくさんあります。
    梨は日本にしか存在しない果物かと思っていました。
    日本のものに比べると水分は少なめに感じますが、味はやっぱり和製梨の味。

    先日、エスプレッソコーヒー味のクリーム(Crema al caffè) を作ってみました。

    ricetta crema al caffè No.97

    冷蔵庫で3、4日保存ができます。
    おしゃれなグラスに入れて冷たいデザートとして、薪ストーブにあたりながら楽しむのも良し、
    ホットケーキに添えたり、トーストしたパンにジャム感覚でぬって、、、と色々重宝する
    美味しくて万能なエスプレッソコーヒークリーム。
    ラム酒の替りに他のリキュール、牛乳の替りに生クリームで濃厚に、とアレンジも出来ます。
    これを食べながら、クリスマスの計画をたてるのもいいかもしれません。
    そうそう、自宅に招くのが好きなイタリア人の様に、ホームパーティーを計画している方は、
    是非メニューに加えてみてください。

     

    ZARINA

  2. ~ 秋の味覚祭/その3: 栗祭り ~

    2014年10月28日るりこさんのItaly便り
    秋の味覚祭  ~ その3: 栗祭り ~

    秋の味覚祭  ~ その3: 栗祭り ~

    突然ですが、カメ虫を知っていますか?イタリアにもいるんです!

    夏の終りはとってもきれいな緑色をして知らぬふりして葉っぱに紛れ込み、

    秋になると茶色に変身してあの独特な臭いを巻き散らす、、、

    秋晴れの日、ベランダに毛布とか干してそれを取りこむ時は要注意!

    毛布にしっかりとしがみついて家の中に入りこんで、ある日、

    「アレッ?何だかあの臭いと似てるな~」と思ったら足元にいたんです。

    〇〇の秋と良くいいますが、まさにカメ虫の秋。

    変な話ですが、カメ虫を見ると「あ、秋も本格的になって来たな」と思います。

     

    でも、秋と言ったらやっぱり栗です。

    今年の秋も栗祭りに繰出しましたよ~。とここはペデロッバ/PEDEROBBA。No.96 1 No.96 3 No.96 7

    焼き栗は小さな紙袋に500g入って5ユーロ、栗は小ぶりで皮は薄く、簡単にむくことができます。

    かなり焦げているものもありますが、気にしない気にしない、

    そこは目をつぶってザックリとイタリア流で行きましょう。

    No.96 2

     

    砂糖の甘さとは違う自然の甘み、それを噛みしめながら味わっていただきます。

    勿論、赤ワインのお共は欠かせません焦げたのも手でむくわけですから、

    食べ終わったあとは指先が真っ黒に汚れます。

    いや~ん、汚れちゃ~う、、、等とお嬢様ぶるのは無礼講。

    これも焼き栗の醍醐味!

    お会計の後に配られる、栗祭りの名入りのウェットティッシュで綺麗に拭き取ります。

     

    今年で40回目をむかえる場内には、昔からの栗祭りの様子が写真で展示され、

    ヘアスタイル、洋服等が、時代を感じさせてまた、物もそんなに溢れていなかった頃の栗祭りを

    どれだけ楽しみにしていたのだろう、と想像をふくらませるいい笑顔が溢れています。

    No.96 5

    大きな焼き栗用の鉄鍋を二人でゆすって焼く写真、とっても心にしみましたわ~。

    No.96 6

    遠い遠い昔から存在していた、ストリートフードとも言われる焼き栗、

    八百屋さんの店頭、お祭りの屋台でも人気者。

    会場内の屋台では、マロンペーストを使ったタルトやシューも販売されていて、

    私達は瓶詰めのマロンペーストを買い求めました。

    No.96 4

     

    それはたてた生クリームと一緒にロールケーキにしてみたら、とっても美味しかったです。

     

    イタリア料理には、栗のリゾットや栗の粉を使ったクレープ等もあります。

    ピエモンテ州で生まれたマロングラッセも栗があってこその、世界でも有名なお菓子。

    いつも思うんですけどね、本当に美味しいものは手をかけないと美味しくできない、そして時間も要します。

    マロングラッセもそうで、皮をむく前は9日間も水に漬けるのだそうです。

    又、栗は、七面鳥などの詰め物としても重宝され、肉料理と一緒に

    コントルノ(漬け合わせ)で添えられることもあります。

    お肉屋さんの店頭では、栗を使った肉料理のレシピ等が配られます。

    意外や意外、栗はストレス予防にもなるそうなので、働き過ぎの貴方、

    是非ほっくり栗を食べてホッコリ優しい気持ちになりましょう。

     

    ピン ポン ポン ポーン、お知らせです。

    10月26日(日)よりイタリアは冬時間に入りました。

    よって、日本との時差は8時間です。

    イタリア時間時計をお持ちの方は1時間調整をお願いいたします。

     

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  3. ~ 運転免許証 ~

    2014年10月19日るりこさんのItaly便り
    運転免許証

    運転免許証

    モードの国、イタリアですから街のウインドーは秋一色、ちょっと気になる大判ストールやスカーフを見ると、

    ウインドーに顔をひっつけて、お上品に小さく小さく表示してあるお値段をついつい覗きこみます。

    チョコレート屋さんのそれはマロングラッセが素敵なデコレーションで、こちらを見ては生つばをゴクリ、

    高級食料品店の店頭にはトリュフやそれをカットする器具も並んで秋の深まりを感じます。

     

    お国が変われば文化も変わる訳でして、車の運転免許証のイタリア事情も日本のそれとはだいぶ違います。

    一般的にイタリアでは左ハンドル、右側通行、それとは逆に日本やイギリスでは右ハンドルで左側通行となります。

    イタリアは南へ行けば行くほど、スピード狂が多いとか。

    イタリアでは普通免許は18歳から取得できます。

    これは日本と同じですが、50ccのスクーターなどは何と14歳から取ることが出来るのには驚きました。

    体型が東洋人と違うと言ってもまだあどけない14歳の少年少女達、特に男子はテレビで頻繁に放映される

    モーターバイクの中継を見て、また、お父さんやお爺ちゃんの影響もあって自動車学校へやって来るそうです。

    自動車学校と呼ばれるオフィスはとても小さくて、学科を受講する部屋、

    また受講した内容を復習出来るパソコンの部屋とあります。

    学科試験はパソコンを使って実施され、全部で40問、36問以上正解した人が合格となり、路上運転が始まります。

    教習所内の敷地には、練習をする為にわざわざ作られた道路や傷害物は無いのです。

    路上運転は、教習所の先生が助手席に乗って一般路上で行なわれます。

    仮免は通称、「ピンクの紙」と呼ばれて、また、仮免取得者はリアガラス部分に「練習中」と表示して、

    助手席に免許取得年数10年以上の人が乗車する条件で、公道を走ることができるのです。

     

    初めてイタリアで運転免許証を見せてもらった時驚いたのは、免許証の写真が本人と随分違うということです(あっ、失礼;;;苦笑)。

    といいますのは、免許証の更新は50歳まで10年毎の更新のため、実物と写真が大部違うことが多いのです。

    18歳で免許を取得した若者達は28歳まで更新がない訳ですから、

    ただでさえ西洋人は外見の変わり方が東洋人よりも早いのに(これまた失礼)、

    取締りや検問するお巡りさん達は、本人と確認するのに四苦八苦するだろうなぁ~などと大きなお世話を焼いてしまいます。

     

    路上練習の時間数は人各々異なりますが、本免許の技能試験は路上練習の様に教習所の先生が助手席に乗り、

    専門の試験官が後部座席に乗って「はい、右曲がって~」とか「あのグレーの車の隣に駐車して」など指示し、

    受験者はそれに従って、いっぱいいっぱいの緊張感と共に運転し、その後、合否の判断がくだされるのです。

     

    色づいた並木道を通る時、思わずウットリ見とれて横見運転などせずに、皆様どうぞ安全運転でお願いいたしますね。

    運転に疲れたらホッと一息、美味しいエスプレッソコーヒーでちょっと休憩。

    No.95 1 No.95 2

     

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  4. ~ 秋の味覚祭/その2:ワイン祭り ~

    2014年10月8日るりこさんのItaly便り
    秋の味覚祭 ~ その1:きのこ祭 ~

    秋の味覚祭 ~ その2:ワイン祭 ~

     

    バルドリーノ/ BardolinoのワインはDOC/原産地統制名称のワインで、

    バルドリーノ、ガルダ、アッフィ、コステルマーノ、カヴァイオン、他、

    ガルダ湖周辺の指定された地域のみで生産されるワインのみが

    「バルドリーノ」を名乗ることができるそうです。

    愛の街、ヴェローナから約40キロ西に位置するバルドリーノは地区の名称、

    夏はバカンス客で賑わうところなので、ボートやヨットがたくさん碇泊しています。

    No.94 1

    ちょっぴりほろ苦く、爽やかな辛口が特徴の、明るいルビー色のワイン。

    バルドリーノの葡萄とワイン祭りは今年でなんと85回目を迎えるそうで、

    歴史を物語るかの様に、街の中には古い写真やポスター等も展示されています。

    No.94 3

    車でこの地域に入ってくると、ガルダ湖に面したワイン畑が目の前いっぱいに広がってきて解放感たっぷり!

    ワイン祭りでは御馴染の光景、行き交う人々はワイングラスが入った袋を首からぶらさげています。

    No.94 5

    これはワインをボトルで、またグラス売りで販売している屋台で買い求めます。

    中にはグラスどころか丸々1本のボトルを首からぶらさげて歩く人もたまに見かけます。

    随分と首の筋肉がしっかりした人です(笑)。

    袋は黄色とブルーあって、いずれか選べます。

    グラスも買い求めます。

    グラスにはお祭りのタイトルのロゴが入っています(バタ臭い感がまた良し)。

    レストランで使われるものに比べて小さめ、自宅に持ち帰って、使って思い出話をするのもよろしいかと。

    袋とグラスで1セット2ユーロ。

    地元のスポーツクラブの屋台、アルピーニの屋台、ワイン販売会社の屋台、

    様々なグループがワインを販売します。

    No.94 7 No.94 8

    私たちは地元消防署の屋台へ。

    消防署の制服を着た、顔を赤くした(ワインを飲みながら販売しているのでしょう)お兄さんに袋、グラス、そしてワインを注文します。

    No.94 2

    マッシモはロゼ、私は赤を注文。

    「あれだよね、普通女性がロゼを男性が赤を注文するけど、、、(笑顔)」。

    写真を撮ってくれ、おまけに、赤を2倍の量でサービスしてくれるあたり、

    やっぱりお祭りモードムンムンです。

    こぼさない様に注意して歩きながら、また屋台を眺めながら、買いつまんだりしながら、

    ブラブラとホロホロと歩くのです。

    歩いてはまた屋台に立ち寄って、マイグラスを差し出してワインを1杯分買い求めるのです。

    通りには誰でも座れるテーブルと椅子が置いてありますが、お天気も良かったので、

    湖水に向かって裸足になって座って、足をブラブラさせている人も沢山いました。

    No.94 10

    バーベキュー、地元特産のソーセージを使ったリゾット、パニーニ、

    いい匂いがあちらこちらから漂ってきます。

    これを肴に、手にしたワインもはかどります。

    クリームたっぷりのドーナツ、季節先取りの焼き栗、軽目のワインなので、

    気取らないこんなストリートフードとも以外と相性がいいのです。

    No.94 9

    通りには昔、葡萄の収獲に使われたであろう古いトラクターが飾られたり、

    No.94 4

    昔、物がなかった時代からこうやってワイン作りが行なわれたであろうと想像させるような樽では、

    子供達がまるで泥んこ遊びをするかのように、葡萄踏みでじゃれていました。

    No.94 6

    昔の子ども達はこうやって遊びながら、おじいちゃんやおばあちゃんのお手伝いをしていたんだろうな、、、。

    やっぱりワイン大国、ここは不景気知らずです。美味しいワインと笑顔、

    本物の幸せがここにある様な気がします。

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  5. ヘンリー・ムーア美術館

    2014年10月1日ヒラリーのSouthwest便り

    ロンドンの北に位置するハートフォードシャー州ペリー・グリーンにあるヘンリー・ムーア(Henry Moore)美術館へ行ってきました。

    英国を代表する彫刻家ムーアが1940年から他界する1986年まで過ごした場所を美術館として季節限定で公開していました。

    Hil and statue

     

    ムーアは、作品の依頼があったときに客人を居間に招き、小さな模型を見せては、作品への情熱を語ったそうです。

    世界各地を旅行し、集められた像が所狭しと並べられ、作品へのアイデアに活用されたそうです。

     

    ムーアの作品は木、石、プラスチックや銅像と多々ありますが、小さな模型から徐々に拡大させる、巨大な金属製の作品に仕上げる工程は多岐に亘り、思わず驚かされます。

    sculpture and girls  model

    工程を知った上で庭に展示された数々の巨大な彫刻を見ると、作品の凄さが垣間見えます。中でも丘の上に横たわる作品には驚きとともに圧倒されました。

     

     

    彼はヨークシャー出身のためか羊に関心があり、デッサンには数多くの羊が描かれ、しまいには隣の農家に頼み、羊が群れをなす牧場の真ん中に、羊をイメージした巨大彫刻を置かせてもらったというのです。羊たちも気に入ったようで銅像を取り囲んでいました。

    sculpture and more sheep  sculpture and sheep

     

     

     

    ムーアの作品は女性、家族、なめらかな曲線が多く、モデルは抽象化したものなので少々理解しづらい部分もあり、レポーターの子供達にはとくに受け入れ難かったようです。同時展示していた、肉体美のあるロダンのほうが好みだったようです。

    Rodin

     

    しかし、ムーアの意図した抽象化によって人々が作品についてより深く考え、ムーアが求めた記憶に残る芸術品となる観点からは成功していると思いました。

     

    但し作品の好き嫌いは別にして、特にレポーターのアヤは最近どこでも彫刻を見かけてはモーア、ヘンリー・ムーアと叫ぶほど、彫刻とムーアの作品が結びつき、心に残っているようです。

    studio

    ムーアの作品は箱根彫刻の森美術館をはじめ日本全国各地にも展示されています。機会がありましたらご覧になって、英国彫刻家の作品がなぜ日本に多くあるのか考えてみるのもいいかもしれません。

     


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