クリスマスマーケット
Trentino Alto Adige州にあるBOLZANO(ボルツァーノ)は第二次世界大戦後の影響で、
街のあちこちでドイツ語が話され、道路標識も、はたまたレストランのメニューも
イタリア語とドイツ語両方での表記があるのは当たり前、イタリアなのにまるで
外国にいる独特な雰囲気の町です。
イタリアでありながら、独立した特別自治県、オーストリア国境に近い所なので、
チロル風な雑貨をたくさん目にします。
ここは毎年、11月の末からクリスマスマーケットが始まると、
全国からやって来る観光客であふれます。
ローマ訛り、シチリア訛りのイタリア語があちこちから聞こえてきます。
今年で24回目を迎え、イタリアで一番大きいと言われる
クリスマスマーケットと言われるだけあって、電車でやって来る人、
車でやって来る人、四方を山々に囲まれた WALTHER広場はとても賑わいます。
先ずの御目当ては特産のゴッツイ、プリップリのソーセージとザワークラウトが入った
大きいホットドッグ、セーナペ(からし)をたっぷりつけてもらって「いただきま~す」
噛む毎にソーセージの肉汁が溢れてきて、これはもうたまりません。
クリスマスマーケットを楽しむには、エネルギーも充分に補充しておかないと
後でエネルギーの電池切れしてしまいますから、要注意!
その後はやっぱりデザートとカフェでしょ?
デザートにはこの地方名物のストゥラウベンと言われるもの、小麦粉、牛乳、塩、バター、
卵、グラッパ酒が材料の形が面白い揚げ菓子、スグリのジャムと粉砂糖をかけてくれます。
手でちぎって、バクッといただきます。
揚げ立てだからフワッフワ!
「わっ、随分大きね。残しちゃいそうだね。」なんてマッシモと言っていたのは大間違い。
5分もたたずに完食、美味しいものは危険なものでもあります(笑)。
見た目は地味だけれど美味しい、イタリアのお菓子の典型です。
24の窓は毎日日にちがめくられて、巨大アッヴェントカレンダーに華麗なる変貌を遂げ、
一見、普通のマーケティング会社の建物は、町の風物詩になりました。
夕方近くなると、ツリーや屋台の灯りがともり始めて、キャンドルの灯が揺らめき、
それがまるで体の芯までヌクヌク温めてくれ、まるで、心も体も不思議な魔法にかけられたよう。
豪華なイルミネーションではなく、ヌクヌクホッコリやんわりという表現がピッタリの光の演出です。
ボルツァーノドゥオーモの独特の緑色の屋根は、柔らかい光に照らされて、
メルカートの風景に溶け込み、一役買ってくれます。
屋台は、羊毛100%の室内履き、キャンドル、アロマ、チョコレート、スペックやハム、
エプロンや鍋つかみ、手袋、そしてクリスマスツリーに飾る吊るし型のデコレーション、、、と
各々専門のお店が軒を並べます。
そうそう、忘れてならないヴィンブルレの屋台はどこも人だかり。
ここのはマグカップスタイル。
チロリアンなデザイン模様のカップは持ち帰りもできます。
アルコールも手伝って、寒さでこわばった頬っぺたはやわらいで、
あちらこちらから喚声や笑い声が聞こえてきます。
食の大国イタリアは、イベントやお祭りがあれば、バールや食の屋台は
どこも人だかり、ほ~んと、いつもそうです。
クリスマスマーケットは友人へのほんの気持ちのクリスマスプレゼントを選ぶにも絶好の場所。
例えそれが見つからなかったとしても、ぶ~らぶら歩くのも楽しいものです。
BUON NATALE!
素敵なクリスマスをお過ごし下さい。