エミリー・ヒラリーのルポ | Dutchwest Japan / ダッチウエストジャパン


    エミリー・ヒラリー・るりこのルポ


    Reportage


    エミリーのVERMONT便り

    エミリー・メイソン
    ダッチウエストジャパン
    駐バーモント特派員
    エミリー・メイソン
    ダッチウエスト・ストーブの故郷、
    バーモント州とその周辺の魅力をご紹介します。
    1. ランドルフ工場見学記

      2014年12月24日エミリーのVermont便り

      今回は、バーモント州ランドルフ鋳物工場で製造されるダッチウエストストーブのパーツが、
      どの様な行程を経て製造されるのかご紹介します。

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      ランドルフ工場

      ランドルフ鋳物工場 (写真上)は、外観からは普通の工場ですが、
      中に入ると様々な機械が放つ大きな音、工場内でひと際目立つ真っ赤な溶融鉄とそれから放出される高熱。
      そして体を防炎作業服に身をまとい、顔や手は炭で真っ黒く覆われた熟練工達が目に入ります。
      この様な光景は、80年代のアメリカで鋳物製造が世界でトップに立っていた時代には珍しくなかったが、
      現在では海外(主に中国)で生産される様になりました。
      ダッチウエストが今なおバーモント州で製造する利点は、
      「ユーザーに長年の経験から取得した技能や技法によって製造された高品質のストーブを届けられるからです。」
      と、
      ベセル工場(ストーブの組立工場)の管理者リックが語っていました。

      ランドルフ鋳物工場の溶解炉を止めるのは費用がかかるので、年中無休で休まず動いています。
      その為、工場はシフト制を採用しています。
      ボブ・ライトは、1979年に工場が設立して以来、35年間、会社の拡大と工場の運営・管理に携わってきました。
      ライトは鋳物工場でトレーニングを受け、26歳で入社、
      「鋳物工場での経験はなかったが、再生される鉄を溶かし、様々な型に溶融鉄を流し込む作業に
      興味を持ち入社しました。」と当時の様子を語りました。
      ランドルフ工場で製造されたストーブのパーツは、
      点検後12km離れたベセルの町にある組立工場にトラックで運搬されます。

       

      ランドルフ鋳物工場で製造されるストーブパーツの製造過程

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      1.ランドルフ工場の一角に収納されているダッチウエストのストーブ金型

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      2.フェデラルコンベクションヒーターのサイド扉の金型

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      3.鋳型造型機で一時間に約280個の型を製造します

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      4.
      ストーブの原料となる再生鉄

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      5.巨大な磁石が再生鉄を吸収し、写真左の機械で約540度まで温め、
      その後、溶解炉に投入され溶かします

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      6.溶けた鉄は炉から「取り瓶 (とりべ)」に注湯されます

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      7.砂鋳型に鋳込まれる溶解鉄

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      8.型ばらし機でゆすり、砂型を崩します

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      9.型ばらし機から出できたストーブのパーツから、熟練工によりさらに砂が落とされます
      ここで初めて型に人間の手が入ります


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