
そうそう、クリスマス、、、
テラスから見える遠くの山々にも雪が降りました。
日中、お日様にあたるとポカポカ気持ちのいい11月ですが、
やっぱり空気はキーンと冷えています。鼻の頭が冷たい!
勿論人にもよりますが、一般的にイタリア人は年末だからと言って
大掃除たるものには興味を示しません。
クリスマスだから、、、という訳で大掃除をする訳でもありません。
普段からよく、ピカピカに家中を磨くためでしょうか?
因みにイタリア人女性には、掃除用の洗剤は香りが強いものが好まれます。
一般の家庭でも、公共の場でも「ここ、お掃除しましたよ~」と言わんばかりに、
掃除用洗剤の香りがプンプン漂ってきます。
11月もあとわずかでおしまい、いよいよクリスマスの準備も本格的になってきました。
白いクリスマスツリーは、やわらかな電燈に照らされてほっこり優しい気持ちにしてくれます。

パンを入れてくれるパン屋さんの袋はクリスマスバージョンになりました。

お菓子屋さんのレジには
「今年のクリスマスは、クラシックなパネットーネからマロングラッセ入りのものまで、
各種取り揃えております。また、トッローネは、、、」
等と、予約を受けつけるちらしが置いてあります。
小学校の庭には手作りの大きな赤いリボンと「Buon Natale(=メリークリスマス)」と
書かれたメッセージが掲げられ、そこではサンタクロースの帽子をかぶった子供達による、
クリスマスにちなんだ歌の発表会が開催されます。

その後はパネットーネやホットチョコレートを来てくれたママやパパ、
おばあちゃん、おじいちゃんに振る舞います。
パネットーネは、イタリアのクリスマスには欠かせない、ミラノ生まれの干し葡萄や
砂糖漬けの果物が中に入った随分と高さのある焼き菓子。
25日の大昼食会の締めくくりとして、またこの時期の朝食、おやつにも頻繁に登場します。
干し葡萄が苦手な人はヴェローナ生まれのパンドーロを。
こちらはその名の通り、カットすると金色とも言えるくらい
とってもきれいな黄色をしたフワッフワの焼き菓子。
誰もが闇つきになるそれこそ “誘惑”の美味しさです。

歌と言えば、イヴが差し迫った週末、街の中ではこんな光景も良く見られます。
有志の若者グループによって町内のお店を廻ってギターに合わせて
クリスマスソングを歌い、寄付を集い、それは恵まれない人達に贈られます。

これがね、上手なんですよっ皆さん。
そこに居合わせた人もリズムに合わせて歌ったり、クリスマス気分を
一気に盛り上げてくれます。
そうそうこれも欠かせません、アッヴェントカレンダー!

12月1日からクリスマスイヴまで毎日その日の数字の所を開けて行くカレンダー、
ラテン語が起源で、そもそもの意味は「やって来た」を意味します。
生まれはドイツですが、ここイタリアでもこの季節になると
玩具屋さん、文房具屋さん、お菓子屋さん等で売られます。
色やデザインも色々あって飾ってあるのを見るだけでもワクワクしてきます。
今年はリータちゃんから早々にアッヴェントカレンダーを。
大きさは可愛い絵はがきサイズ、エンゼルの形をしたクッキーの型抜きと
チョコレート、そしてアッヴェントカレンダーをセットで
「はい、これクリスマスのほんの気持ちね。」
と頂きました。
彼女の贈り物にはいつも心がこもっています。
、、、そうそう、夫婦や家族、恋人の間でプレゼント交換をするのも一つの伝統です。
趣味に合った小物、キッチンの壁の色に合わせたキッチングッズ、
冬物のコートとコーディネートしたマフラー等々、その人の事を思い出し、
一人一人に一つ一つ選んでいくのも楽しみの一つです。
受け取ったプレゼントはイヴの日まで、はやる心をおさえてツリーの下に置いて、
25日にそれを開けるのです。
クッキーの型抜きと言えば、今年4歳になったトンマーゾ君、
この時期になると私の顔を見ては、「コッティ、コッティ」とついて来ます。
初めはママの通訳が必要だったのですが、
あとで「ビスコッティ(=イタリア語でビスケットの意味) 」とわかり大笑い。
このチビちゃんがまだ2歳だった頃、シナモンやカルダモン等、
スパイスの効いたジンジャークッキーを焼いて持って行ったのですが、
しっかりとスパイスが効いていたので、まだ小さいトンマーゾ君は
食べられないだろうなあ~と思っていたところ、
それがとんでもない!パクパクモグモグ、さすが食いしん坊のパパを持つボクチャン、
今では彼の中のクリスマスの風物詩になったのです。
薄い生地なので焼くのが結構大変なんですけど、彼にリクエストされちゃあ、
大和魂が黙ってはいません。
今年もせっせとやりましょ。

クリスマスは誰でも、何でも、主人公になる不思議なマジックのよう。
この季節はどんなに忙しくてもそれを楽しまなければ損々!
そうそう、ツリーも準備しなきゃ;;;
